猛暑が買う理由と買うモノを変えていく? “食卓の熱帯化”に売り場はどう備えるべきか

公開日:2026年1月30日

  • 橋本 瑛氏(インテージ)

2025年の売り場を振り返ると、物価高やタイパといった要因に加えて、もうひとつ無視できないポイントがある。それが、異常気象の存在だ。2025年夏に観測された記録的な猛暑を「受け入れながら暮らしている」生活者。外出、食卓といった日常の選択が、気温によって揺さぶられる場面を、インテージの調査結果とともに見ていく。



2025年の売り場を振り返ると、近年問題化している異常気象を「前提」として暮らす生活者が増えていることが見えてきました。暑さによって、買い物や外食の場面で選択を揺さぶられる生活者も増えています。今回は当社の小売店販売データのPOSデータ「SRI+」やアンケート、食卓調査のデータベースを手がかりに、2025年に起きた“買われ方の変化”を読み解いていきます。

汗を“抑える”ことはもう諦めた?暑さ起点で“買う理由”が変化

直近1年で特に顕著だったのは、「暑さ対策」における買われ方の変化です。まずは「2025年夏の生活・消費行動」データから、需要カテゴリーを見ていきます(図1)。

図1

アイスクリーム、日焼け止めなど夏物商材は好調に推移。
出典:インテージSRI+(カテゴリ定義・対象業態はイン...

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ショッパーインサイト大予測 2026

購買の場におけるデジタル化が加速し、データとして蓄積できるようになったことにより、「誰が、いつ、どこで、何を、なぜ買ったのか」を具体的な時間軸で振り返ることが可能になりつつあります。アプリやEC、リテールメディアなどのデジタル接点を通じて、これまでは見えなかった購買の周りで起きている行動が可視化され、買われるまでのプロセスの実態を捉えられるようになってきたためです。 とはいえ、すべてがわかるようになったわけではありません。データはあくまで行動の結果であり、ショッパーの気持ちそのものを完全に捉えるものではないからです。カテゴリーや業態によって、見える範囲に差があることも事実でしょう。 それでも、立場や視点の異なる知見を重ねていけば、いくつかの共通点が浮かび上がってくるはずです。導き出された共通点は、ひとつの仮説になり、これまで勘や経験、感覚に頼ってきた売り場づくりや販促施策の判断を確かなものに近づけてくれるのではないでしょうか。 そこで本特集では、広告会社や調査会社に直近1年で見え始めた「買われ方の変化」を聞きました。その変化をもとに、2026年のショッパー(買い物客)のインサイトを予測し、売り場で準備することをまとめています。さらにメーカーの視点からも、変化をどのように捉え、何を見て販促のアプローチを判断しているかを探りました。過去をどう読み解くかが、次の一手を左右する。2026年の買い物客は、売り場でどんな行動をとるのでしょうか。

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