新規獲得コストの高騰で、“買ってもらう”だけのCRMは限界を迎えています。いま必要なのは、デジタルを効率化の装置ではなく、顧客とつながり続ける仕組みとして再定義すること。江崎グリコとファンケルは、購買に依存せず関係が深まる接点づくりへ舵を切りはじめています。デジタルとリアルを往復させながら、顧客を主語にLTVを育てる新たなCRMの姿に迫りました。
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江崎グリコ デジタル推進部長 武子弘司氏
ファンケル マーケティング推進統括オフィス 通販営業本部本部長 村岡健吾氏
プロダクトアウトではなく顧客主語のマーケットインへ
─テーマは「デジタルで買い続けたくなる仕組みはつくれるか?」です。その話に行く前に、皆さんが抱えている今のマーケティング課題をお聞きします。
武子:一言で言うと“若年層の獲得”です。江崎グリコでは「ポッキー」や「ビスコ」など歴史あるブランドはとても強いのですが、ファンの中心が“昭和世代”に偏ってきています。要は、顧客の若返りが必要になっているのが今の江崎グリコの課題です。そこで、ポッキーもセブンティーンアイスも中高生を主要ターゲットに置き、施策を展開するようにしているところです。プロダクトアウトではなく、マーケットインの考え方で、今あるロングセラーブランドをターゲットにどう浸透させていくか。“顧客起点”で...
