EC担当者よ、“経営視点”を持て 経営層よ、EC人材の育成は次の収益源への投資だ

公開日:2026年7月31日

  • 生井秀一氏(メーカーEC通販会)

EC担当者が異動を繰り返し、売り場を動かす知見が社内に残らない企業は少なくない。だが、売上、在庫、CRM、物流、ブランドまでを見渡し、部門を巻き込みながら事業を動かすには、EC担当者にも「経営視点」が求められる。そうしたEC人材を、企業はどう育て、配置するべきか。元花王のEC責任者でメーカーEC通販会を主宰する生井秀一氏に、経営と人事が考えるべきことを聞いた。

「とりあえずEC経験」で社内にノウハウが残らない

EC人材の育成に悩む企業は多い。担当者が異動や転職で替わり、ようやく得た知見が組織に残らない。社内ローテーションもあれば、他社へ移る人もいる。EC担当者は入れ替わりの激しい職種だ。

その背景には、ECを人材育成の通過点として位置づける企業の多さがあると、メーカーEC通販会を主宰し、かつて花王のEC責任者を務めた生井秀一氏は話す。EC市場の拡大を受け、「一度は経験させるべき仕事」として若手や有望人材を配置するが、一定期間後には事業部、営業、マーケティングなどへ戻すのが“あるある”だ。

「『ECが伸びているから、一度経験しておけ』と位置づける会社は多いでしょう。しかし、専門人材を育てなければ、組織としてEC運営の知見は残りません」(生井氏)。

ECは成果が見えにくい仕事ではない。むしろ売上、顧客の反応などが日々数字として表れるため、結果から目をそらしにくい仕事だ。

一方、既存の小売・営...

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