動画コンテンツを通じてユーザーに商品を届け、その場で購入まで完結できる「TikTok Shop」。新たな販売チャネルとして注目される一方、運用には商品登録や在庫連携、受注管理といったデータ連携を主とする裏側のデータ整備が欠かせない。そうしたシステム面の課題をクリアし、TikTok Shopを“売上につながるチャネル” として本格活用するための基盤を整えるのが、ハックルベリーの提供する『CoreLink for TikTok Shop』だ。ローンチ後2週間で導入企業は600社を超えている。TikTokでの販売で成果を生むインフラの魅力に迫った。

ハックルベリー
TikTokで売るための準備は万端か 必要なのは裏側のデータ整備
─ハックルベリーはECモールでの販売を支えるテクノロジーのプロです。TikTok Shopにはどのようなポテンシャルを感じていますか。
安藤:これまでもさまざまなECモールでの販売をシステム面からサポートしてきましたが、TikTok Shopが今までと違うのは認知と購買が統合していることだと思っています。検索して買う、別サイトで比較・検討してECに遷移して買うという、複数の画面を遷移してしまう従来のデジタル上の購買行動から、動画の中で“いいな”と思った瞬間に、画面遷移なく買えるのはEC業界でも大きな進化です。とくにTikTokでは単なる商品ではなく、『誰が』『どう紹介するか』『どう演出するか』という販売戦略の組み立てが重要になると見込んでいます。
佐藤:投稿の質や量を担保しながら、購買に結びつく動画を追求することも重要ですが、そもそも「TikTokで売る」ための土壌づくりも忘れてはいけない重要項目です。ECで商品を販売する際は、商品登録や在庫管理、受注処理など、運用するための裏側のデータ整備が必要不可欠ですよね。「話題になっているからTikTok Shopを使おう」と思っても、“売るための準備”ができていなければ新たな販売チャネルとして、最大限活用することができません。
─TikTok Shopの可能性を引き出すための準備ができているかが、成果の分かれ道ということですか。
齊藤:その通りです。TikTokは動画プラットフォームでもあるので、動画の内容や配信するコンテンツ制作に話題の比重が大きくなりがちですが、前提としてTikTokで売るための体制づくりや基盤ができているかどうかも必要な議論ですよね。ですが、このようなデータ連携を人の手でやるには、かなりの労力が必要になります。対策すべきなのに、最も面倒な作業といえるかもしれません。売上機会の損失や運用コストの肥大化が起こるリスクもあります。そういう意味では、自動化が欠かせない領域だと思っています。
佐藤:また、とくに複数のECモールを併用して商品を販売している企業・ブランドにとっては、各モールで得たデータを自社の基幹システムと連携させたいと考えている担当者も多いはずです。そのほうが在庫や受発注の管理コストも下がります。つまり、TikTokShopで最大限の収益をあげるために、裏側の整備は必要になってきます。ここはおろそかにしてはいけないと思います。
在庫、受注、商品マスタ、全部繋ぐECモール横断で連携
─ハックルベリーはCoreLinkというサービスを提供しています。このほど、TikTok Shopに特化した商品もローンチしたと聞きました。
齊藤:そもそもCoreLinkとはECモールと「基幹システム(在庫・受注・商品マスタ等)」をつなぐ“EC特化型のデータ連携インフラ”です。言うなれば、複数のEC業務システムの間を仲介する“接続ハブ”のような存在で、データをスムーズに橋渡しする役割を果たしています。
佐藤:連携に対応しているECモールは楽天、Amazon、Shopifyなど、多くの事業者が活用するチャネルは網羅しています。ですが、モールが違えば仕様も形式もまったく違った形でデータが存在するものです。また、日本の商習慣とは仕様が異なる場合もあります。このようにバラバラになっているデータを中継点としてデータの変換・整理・同期を自動で行うのが「CoreLink」。各システム間の連携を簡単に、なおかつ柔軟に実現できるのが特徴です。
安藤:言い換えれば、EC運営の“中核(Core)” をつなぐインフラのようなイメージです。そして今回の「CoreLink for TikTok Shop」は、TikTok Shop特化版。TikTok Shopと他ECモールとのリアルタイム接続を可能にし、「販売の裏側」を自動化・効率化するサービスです。
齊藤:開発着手から1ヵ月半で商用利用まで持ってこれたのは、これまでShopifyなどの運用周りで培ってきた技術力や、カスタマーサポート体制に再現性があったからだと考えていますね。ハックルベリーが業界優位性を勝ち取れる理由もそこにあると思っています。

ハックルベリーの「CoreLink」の仕組み。ECモールと「基幹システム(在庫・受注・商品マスタ等)」をつなぐ“EC特化型のデータ連携インフラ”。複数のEC業務システムの間を仲介する“接続ハブ”のような存在で、データをスムーズに橋渡しする役割を果たす。
─冒頭で話していた、TikTok Shopで商品を販売する上で必要な準備を自動で行ってくれるのですね。
佐藤:私たちはTikTok Shopの運用代理店というよりは、売るためのインフラを支える“黒子” のような存在だと認識しています。必ず対策しておかなければならないが、おろそかになりがちな部分を整備する役割です。今回のCoreLink for TikTok Shopにおいては、具体的に、各ECモール間における商品データの自動同期や在庫のリアルタイム連携、注文・出荷情報の連携が自動で可能になります。例えば、商品管理はShopify、受注はネクストエンジン、発送は倉庫システム…という分散型システムでも、CoreLinkがハブになるようなイメージです。運用の手間と人的コストを削減し、TikTokに欠かせないコンテンツ制作に時間を割くことができる体制を構築できると思います。
齊藤:さらにCoreLinkの利用には、ユーザーにデータ活用の知識がなくても問題ありません。導入はノーコードかつ、クリック操作だけで済みますし、最短15分で各ECモールとの連携が完了します。その手軽さもあってか、ローンチから2週間ですでに600社が導入している状況です。TikTok Shopではフォロワー数の規模に関係なく、バズれば購買に直結するポテンシャルがある販売チャネルです。その特性もあってか、CoreLink for TikTok Shopは企業・ブランドの大小問わず、幅広く選ばれている印象がありますね。
─TikTokのトレンドの移り変わりは速いですよね。各ECモールと15分で連携できると、流行に応じた在庫最適化も可能になりそうです。
佐藤:冒頭で話したとおり、TikTokShopがこれまでのECと異なるのは、アプリ内で認知から購買までが完結してしまう点です。さらにTikTokではバズが瞬間風速的に大きくなることも多い。そのバズに対応して、十分な在庫をTikTok Shopに抱えられているかどうかも、売上を最大化させるためには重要ですよね。ここの自動化・最適化もCoreLink for TikTok Shopでは実現可能になっています。
安藤:TikTok Shopにおける売り損じのリスクを軽減することもできるんです。売るべきときに、売るための土壌が自動で整っているといいますか。それを実現できるのがCoreLinkだと思っています。TikTok Shopを単なる出店先ではなく、収益を最大化さできる販売チャネルとして成立させるためのインフラとして、支援をしていきます。

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