膨大な情報が飛び交う現代において、生活者の“記憶に残る”広告とは何か。いま改めて注目されているのが、街中の生活動線上で偶発的に出会えるOOH・アンビエント広告だ。本記事では、サントリーホールディングス宣伝部の岡田大輝氏が、OOH・アンビエント広告の「3つの強み」や今後の可能性を解説する。
当社では、「家の外で接触するすべての広告接点」をOOH広告と捉えています。一歩外に出れば、屋外看板や交通広告をはじめ、エレベーター内や商業施設内など、無数のOOH媒体が存在し、その接点は近年ますます多様化・増加傾向にあります。これは、OOHがまだまだ開発の余地を残した領域であることを意味していると捉えています。
なかでも、周囲の環境に溶け込みながらも印象に残る「アンビエント広告」は、生活者にとって“強い体験”となりうる手法だと考えています。自然な形で広告に接触できると同時に、意外性や驚きといった“違和感”を与えることで、深い記憶として残すことができるためです。
しかし、日本では規制の壁も多く、海外で実施しているような飛び抜けたアイデアのアンビエント広告は実現しづらい現状もあります。それでも、限られた条件の中で創意工夫を凝らすことで、日本のOOHの可能性を拓いていけると感じています。
OOH・アンビエント広告3つの強み
様々な広告プロモーションの手法がある中で、当社として、OOH・アンビエント広告の強みは大きく3つあると考えています(図)。
図 OOH・アンビエント広告3つの強み...

