IPビジネスはいま、大きな転換点にあります。アニメ・マンガ・ゲームに加え、キャラクター、VTuber、Webtoon、さらには企業や地域まで、IPの領域は急速に拡大。多くの企業が“IPホルダー化”を志向する一方で、製作委員会方式や原作主義、マスメディア主導といった従来の成功モデルは、配信主導の収益構造やグローバル市場の変化、企業キャラクターのブランド資産化、ユーザー共創の広がりによって再考を迫られています。ここでは、IPを取り巻くビジネスの最前線をお伝えします。
KADOKAWAがアニメ制作5社を統合
「Studio One Base」設立、その狙いは?
KADOKAWAは9月8日、グループ傘下のアニメ制作スタジオ5社を統合し、新会社「Studio One Base」を11月に設立すると発表した。約310人のクリエイターらを擁する制作会社となる。各スタジオのブランドや制作ラインは維持しながら、経営・管理機能や制作拠点を集約。アニメ制作を、IP展開を支える重要な柱と位置づけ、制作力とIP創出力の強化につなげる。
統合するのは「ENGI」「Studio KADAN」「チップチューン」「ベルノックスフィルムズ」「レイジングブル」の5社。新会社「Studio One Base」はKADOKAWAが100%出資し、代表取締役社長には菊池剛氏が就任する。
統合の背景にあるのは、世界的なアニメ需要の拡大だ。作品数の増加に加え、作品そのものの大型化、高度化が進む一方、制作現場では人材不足や制作コストの上昇が課題となっている。
KADOKAWAは2018年以降、スタジオの新設やM&Aを通じてアニメ制作体制を拡大してきた。グループのアニメ制...
