映画の物語や演出には、販促に通じる発想がある。人が惹かれる理由、動くきっかけ、広がる仕掛けをマーケティング視点でひもとく。名作や話題作を題材に、実務に役立つ企画やコミュニケーションのヒントを探る。
今月の映画
『私たちは、ちょうどいい。』
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原題:BOB TREVINO LIKES IT
配給:AMGエンタテインメント
あらすじ
幼い頃に母に捨てられ、父親とも疎遠になったリリーは、家族の繋がりを強く求めていた。ある日SNSで父を検索しメッセージを送るが、相手は同姓同名のまったく見知らぬボブ・トレヴィノという男性だった。長年自分を後回しにしてきたボブと孤独なリリー。人違いから始まった2人の何気ない交流は特別な友情へと変わり、ボブの小さな優しさがリリーの止まっていた人生を再び温かく動かしていく、愛おしさに満ちた実話。
先月の第4回で『チルド』を取り上げた際にも述べましたが、最近のエンターテインメント界を見渡すと、染谷将太さんの出演作の多さに驚かされることがあります。それほど彼が求められている証左であると同時に、現代の私たちが、いかに膨大な情報と絶え間ないコンテンツの渦の中で生きているかを象徴しているようにも感じます。
飽和する時代に求められる「繋がり」の再定義
誰もが常に何かと繋がり、情報過多に...

