近さ、便利さの充実でシニア層を取り込むコンビニ、スーパー

公開日:2014年5月26日

  • 文:流通ジャーナリスト 西川立一

「開いててよかった」から「近くて便利」へ

歳を取ると、足腰が弱くなるという身体的衰えも進み、出歩くことがおっくうになり、行動範囲はおのずから狭くなる。都市部に暮らす高齢者の日常生活の行動範囲は500m圏と言われており、さらに介護を必要とする人は外出もままならない。

従って、高齢者にアプローチするためには、いままで以上に相手に近付く必要があり、さまざまな取り組みがなされている。

その中でもコンビニエンスストアは、都市部における商圏は300~500mで、高齢者の生活圏とぴったり一致する。生活圏に店舗を構える立地の優位性を生かして、シニアの取り込みに動いている。

セブン‐イレブンのキャッチフレーズも、かつては24時間営業など長時間営業の利便性を訴える「開いてて良かった」だったが、いまは「近くて便利」という近さを強調するものになっている。また、シニア向けの商品開発を強化、品ぞろえも充実させ、店舗への来店を促す一方で、商品を顧客の自宅まで届けるサービスを展開することで、囲い込みを図る。

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