2003年に発売されたアイデア発想の名著『考具』。その作者である加藤昌治さんは、AI時代の今、「考えること」「企画すること」をどのように捉えているのだろうか――?AIとの「人機共想」をキーワードに、これからのアイデア発想、そしてAI時代のインプットについて解説する。
「AIのあるなしにかかわらずアイデア発想の構造は変わらない」説
生成AIの登場によって、アイデア発想はどのように変化するのか?私論かつ試論ですが、「基本的な構造は変わらない、しかし各プロセスでのスキルが変わる。キーワードは人間とAIとの<人機共想>ではないか?」がわたしからのお応えです。
アイデア(という選択肢)をたくさん出す→その中から良きアイデアを選ぶ→選んだアイデアを企画として整える、という大きな構造はAIがあってもなくても同じです。アイデアと企画とは別物である。そしてアイデアは100%そのまま実現できる確率は低い。低いけれども言語化して場に出すものである。この考えは変わりません。
「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」(ジェームス・W・ヤング)という定義もまた変わらないでしょう。では何が変わったのか?それはアイデアを出し、選び、企画として整えるまでにわれわれが考え、作業する一つひとつのプロセスです。インターネットの登場によって、各プロセスは時間的、空間的にかなり拡張しましたが、AIを使うことで拡張はさらに広く、深くな...


