広告会社や制作会社、クリエイティブエージェンシーなどの現場では2027年に向けて、AIクリエイティブにどのように向き合おうと考えているのでしょうか。31社の代表や責任者の皆さんに現在の体制や具体的な取り組みも交え、回答をいただきました。
Q1.現在の状況
「AI×クリエイティブ」の領域の方針・戦略(体制やチームの状況など含む)
Q2.具体例
「AI×クリエイティブ」の具体的な取り組みや事業、直近で実行した施策
Q3.未来予測
2027年に向けて、「AI×クリエイティブ」の領域はどのように変化していくか
I&CO
金山大輝
Director of Strategy
A1.人間ならではの仕事に注力できる体制づくり
ニューヨーク、東京、シンガポールの各拠点でナレッジを共有し合いながら、ツールの整備や運用ルールづくり、ベストプラクティスの共有を推進しています。量や速度、業務効率化といった領域はもちろんですが、戦略立案から制作まで、思考を拡張し、創造を支援する存在としてAIを位置付け、問いを立てる力や独自の視点など、人間ならではの仕事に注力できる体制づくりを目指しています。
A2.企画を早々に可視化し、創造を楽しむ時間を生み出す
AIをいちメンバーとしてプロジェクトに招き入れ、経緯や状況を把握してもらいながら、リサーチ、インタビュー、ワークショップ、イメージやプロトタイプの作成・検証、資料化まで、各業務でサポートしてもらっています。企画を早々に可視化できることで是非の判断が加速すると同時に、個々人の経験や判断、感覚と照らし合わせながら思考を巡らし、創造を楽しむ時間を生み出しています。
A3.企業・個人ともに「勇気の時代」に
私たちは信頼による差別化こそが競争力の源泉だと考えています。AIを使えば平均点は上がりますが、それは及第点が底上げされるというだけであり、最適解を選べば選ぶほど、結果は似たものになります。いかに独自の視点を持ち、一見正しく見えることを疑い、逸脱するか。信念が問われ、実行力が試される、企業にとっても個人にとっても、厳しくも美しい「勇気の時代」になると思います。
アブストラクト
エンジン
木村浩康
フロウプラトウ主宰/
アートディレクター
A1.セミオートな制作環境づくり
AIを新しい専門領域として切り分けるのではなく、既存の制作工程に自然に組み込んでいます。目指しているのはフルオート化ではなく、AIに任せる部分と人が考え、選び、調整する部分を行き来するセミオートな制作環境です。
A2.デザインや表現のための小さなアプリケーションを自ら制作
もともとエンジニアと協業しながら制作してきましたが、AIの導入以降、案件ごとの実装にとどまらず、デザインや表現のための小さなアプリケーションを自ら制作する機会が増えました。それに伴い、既存ソフトを使う頻度も少しずつ下がっています。
A3.個人のAI活用から、チームの制作環境そのものを設計する段階へ
2026年がAIによって一人でできる範囲を拡張し続ける年だったとすれば、2027年はその力を個人に閉じず、チーム全体の制作にどう組み込み、効率化していくかを考える年になると思います。個人のAI活用から、チームの制作環境そのものを設計する段階へ移っていくと考えています。
Photo:Muryo Homma(Abstract Engine)
アマナ
岡本崇志
Sales&Produce
amana AI architects
執行役員
A1.AIの進化を美意識の進化へ
「AIの進化を美意識の進化へ」を掲げ、AI専門チームA³(amana AI ar-chitects)を組織。撮影・CG・映像・デザインの内製力と審美眼に生成AIを掛け合わせ、“ブランドのつくり方”の設計とワークフロー変革を軸に活動。さらにAIヒューマンの「AIMS」、AI×音楽・アートの研究開発を担う「Qosmo」などグループ会社との連携で多面的に支援する体制です。
A2.「AI Brand Design」の構築など
「AI Brand Design」で大手企業のブランドらしさを再現・評価する仕組みを構築。「AI Creative Studio」で撮影した動画やCG起点の高品質な静止画や動画を最適化するサービス「Image to Mulchchannel」を提供。「AI Risk Management」で安全な活用も支援。社内クリ...

