介護現場の「暗黙知」をスマートグラスとAIでモデル化する

公開日:2026年6月10日

  • 小橋元樹さん(電通)

電通 Future Creative Centerが全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会と連携し、スマートグラスとGeminiを用いた「良い介護」をモデル化した。現場の介護職員の暗黙知を共有可能にした「ケアのまなざし」の普及を目指す。

「ケアのまなざし」ポスターとカード。

現場で体感した「良い介護」と課題

電通 Future Creative Centerは、広告の枠を超えた未来づくりに、クリエイティビティーで挑戦する集団だ。コミュニケーションクリエイター/コピーライターの小橋元樹さんは、高齢者が豊かに暮らせる社会の実現を目指す「シニアプレイヤープロジェクト」を進める中で、ある介護施設と出会い、そこで認知症の利用者が豚カツを揚げる話を聞いた。「介護施設では、火や油を使った調理は安全面から制限されます。でもその施設の職員さんたちは、調理ができる方法を探している。ご本人の意欲に伴走する姿勢に衝撃を受けました」(小橋さん)。

クライアントは全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会だ。加盟施設は600を超え、「これまでどおりの暮らしを続けたい」という当事者の思いに寄り添う。「現場には『あの人はすごい』と言われるような職員の方々がたくさんいました。ただ、そもそも...

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