“絶滅”をめぐるヴィジョンの行方
杉本博司 絶滅写真
小田原文化財団江之浦測候所をはじめ建築や舞台芸術演出などの分野でも活躍する、現代美術作家の杉本博司。書、陶芸、和歌、料理とさまざまな領域で活動する杉本の芸術の原点は、銀塩写真にある。
写真が銀塩フィルムからデジタルに置き換わる中で、その技法はまさに絶滅が危惧されるものといえるだろう。本展は、初期から近作までの全13シリーズを、「時間・光・記憶」「観念の形」「絶滅写真」の3章で構成。
初期代表作として知られる〈ジオラマ〉〈海景〉のシリーズ、そして〈スタイアライズド・スカルプチャー〉において、初公開となる新作の展示を予定。特にデビュー作として知られる〈ジオラマ〉では、《ポコット族》などいくつかの新作を加えた構成により、同シリーズが始まった1975年から密かに構想していたという人類史をめぐる深淵なストーリーが初めて提示される。
杉本博司《ワールド・トレード・...
