今年1月に始まった新型プリウスの新キャンペーンは、萌えキャラに声優、ボカロ(ボーカロイド)など、オタクカルチャーがふんだんに盛り込まれている。意外な組み合わせで注目を集めた企画の狙いとは。
クルマの部品が二次元萌えキャラに
今年1月19日、読売新聞の別刷りに新型プリウスの120段広告が出稿された。40人の萌えキャラが紙面を埋めるインパクトのあるデザイン。実はこのキャラクター、すべてプリウスの部品を擬人化したものだ。「新型プリウスは、部品一つひとつを膨大な時間かけて改良し、『不可能を可能にした』とまで言われたクルマです。技術者の方々が開発にかけた情熱を伝えるには、部品一つひとつについて知ってもらうのが近道。そこで、プリウスの部品を、アニメやゲームのキャラクターのように擬人化して知ってもらおうと考えたんです」と電通クリエイティブディレクターの嶋野裕介さんは狙いを話す。
擬人化にあたり、チームのメンバーはクルマの部品についてゼロから勉強し、特徴や性能をキャラクターの設定に置き換えていった。絵は日本を代表する24人の絵師(イラストレーター)に依頼した。40のキャラクターは、それぞれ特徴を表現した決めゼリフや説明文を持つ。
Webでは、各キャラクターのさらに詳細な設定が見られるほか、一部のキャラクターは人気の女性声優陣が決めゼリフや説明を読みあげた音声を聴くことができる。さらに …