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リスク広報最前線

新規上場のウォンテッドリー 見破られた「ネットの悪評隠し」

複雑化する企業の諸問題に、広報はどう立ち向かうべきか。リスクマネジメントを専門とする弁護士・浅見隆行氏が最新のケーススタディを取り上げて解説する。

問題の経緯

2017年8月25日

ウォンテッドリー社は8月25日、あるブログに掲載された同社の仲暁子社長の顔写真について「無断掲載」との理由でGoogleとTwitterに削除申請。そのプロセスに関して「ブログのネガティブな内容を隠蔽するためでは」との嫌疑がかかり、9月の上場を控えるなか批判が殺到する事態に。

「人の口に戸は立てられぬ」ということわざに代表されるように、企業の評判がネット掲示板やブログ、SNSに投稿されることを企業がコントロールすることはできません。しかし、危機管理の側面からは、企業の社会的評価を低下させる悪評やデマなどが人の目に触れることはできるだけ避けたいもの。広報担当者としては検索結果の上位表示や、Twitterでの拡散をなんとか食い止めたいと考えるのではないでしょうか。

8月下旬、2万社が利用しているというビジネスSNS「Wantedly」を運営するウォンテッドリー社が、あるブログ記事を対象に、米国デジタルミレニアム著作権法(DMCA)に基づきGoogleとTwitterに対して削除申請しました。これが「悪評隠蔽のためにDMCAを使った」などと非難されるという問題に発展しました。そこで今回は、ネットでの評判や投稿に対する企業の危機管理広報のあり方について検討します。

なぜ書き手に抗議しなかったのか

ウォンテッドリー社は8月10日、東京証券取引所マザーズ市場への上場が承認されました。この上場に関してITベンチャー企業のINST(インスト)社の石野幸助社長が8月16日、ブログ記事を投稿。記事ではウォンテッドリー社の仲暁子社長の写真とともに、時価総額、ダウンラウンドによるIPOの是非、調達資金の使途、従業員に対するストックオプションなどについて言及しています。

これに対し、ウォンテッドリー社は8月25日、GoogleとTwitterに対し著作権侵害を理由に削除申請したのです。この結果、当該ブログ記事はGoogleの検索結果から除外され、当該ブログ記事を紹介するツイートは非表示となりました。これが「DMCAを悪用した」「ウォンテッドリー社による悪評の隠蔽事例」などとネットで炎上するに至ったのです。

ウォンテッドリー社は削除申請した理由について「当社が著作権を有する画像の無断使用はやめていただきたいとの判断に至りました。当社からGoogle、Twitterに著作権侵害による削除申請を行った次第です。」とのプレスリリースを公式サイトに掲載しました ...

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