漂えど沈まず。
『花終わる闇』ほか
○C/開高健
明日、
世界が滅びるとしても、
今日、
君はりんごの木を植える。
○C/ルター
男は黙ってサッポロビール。
○C/秋山晶
コピーは絶望だった。
多くのクリエイターもそうだったように、就職活動を始めるまでは、広告代理店はおろかコピーライターの存在すら知らなかった。
大学教授の父の背中を追い、自分も研究者になりたいと思っていた。人生経験しとくか、ぐらいの気持ちで就職活動をした。相手をナメてる分内定をドカドカもらい、調子に乗った。働くなら(研究者と同じように)考える仕事を、と博報堂を選び、調子に乗ったままクリエイティブ試験を受け、落ちた。
4年後、2回目の試験も落ちた。大学で研究者になったもうひとりの自分が、冷たい目で自分を見ていた。息子が研究者になることを期待していた父の顔も見られなかった。俺はクズだ。
1冊の本をふと読み返した ...