ふかふかの風合いの“ 気持ちを包む紙” 気包紙 U-FSで制作したブックジャケット

公開日:2026年2月27日

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  • 竹尾

電子書籍では得られない紙の本の魅力のひとつが、手触りや質感だ。ブックジャケットをつけられるのも本ならではの楽しさ。このコーナーではさまざまな質感を持つ竹尾のファインペーパーを使用し、そこに多彩な印刷加工技術を掛け合わせることで、触って感じる新しいブックジャケットを提案していく。

ふかふかの風合いの“気持ちを包む紙”

“気持ちを包む紙”を意味する「気包紙U-FS」はパッケージなどに適したファインペーパー。豊かな風合いと、折り適性に優れており強度がある点が特徴だ。発売は2011年だが、このほど薄物が加わり手提げ袋や包装紙などにも用途が広がっている。

この紙を用いて、「草はら」と題したブックジャケットをデザインしたのは鈴木千佳子さん。「気包紙のふかふかの風合いが好きで、よく見本にも触れていました。気持ちのいい紙なので、ブックジャケット全体が気持ちのいい絵で包まれたらいいなと思い“草はら”を描こうと決めました」。

原画は自ら手で描いた。春先に木々が芽吹き、草花が広がる中でくつろいだり寝そべったりしながら本を読む人たちの姿が。よく見ると、犬の傍らにもたくさんの本が積み上がっている。気持ちのいい春の訪れとともに、ゆるやかに読書を楽しみたくなるような光景が広がっている。

「単一的な模様ではなく、重層的でいろんな表情の“草はら”を描きたいと考えていました。『ファイヤーレッド』という箔の色からインスピレーションを得て、やさしいけれど強い印象に。同系色でまとめつつも階層を感じられるよう仕上げています。縦横に広がる箔の部分は植物によって異なる葉っぱの質感や大きさ、自由な方向にすくすくと伸びていくさまを表現しました」。

普段の仕事ではここまで箔を大胆に使うことは珍しく、刷り上がりを見てそのインパクトに驚いたという。「第一印象で少し違和感があったり“見慣れない”と感じたりする方が、結果的に正解だったな、と思うことが多いんです。今回も自分がこれまでつくってきたデザインの枠を超えるような仕上がりで、段々と愛着が湧いてきました。気包紙のふんわりとした風合いも絵の一部なので、触って見て、質感の違いを楽しんでいただけたら嬉しいです」。

キム・イソル(著)、小山内園子(訳)『わたしたちの停留所と、書き写す夜』(エトセトラブックス)

村田沙耶香(著)『信仰』(文春文庫)

岡本真帆(著)『水上バス浅草行き』(ナナロク社)

今月使った紙:気包紙 U-FS

「護る」「運ぶ」「表す」という基本機能を備えつつ、紙の豊かな触感を堪能することのできるパッケージ用紙「気包紙」シリーズ。「気包紙 U-FS」のディープ ラフに新しく薄物が加わり、手提げ袋や貼箱、包装紙など、より幅広い用途でご使用いただけるようになりました。

鈴木千佳子
すずき・ちかこ 1983年生まれ。武蔵野美術大学デザイン情報学科卒業。文平銀座を経て2015年に独立。装丁をはじめ、デザインの仕事に携わる。近年の装丁に、『信仰』村田沙耶香( 文藝春秋)、『水上バス浅草行き』岡本真帆(ナナロク社)、『今日も、ちゃ舞台の上でおどる』坂口涼太郎(講談社)など。

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    株式会社竹尾

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