2025年10月に開催された「虎ノ門広告祭」。その中で一際にぎわいを見せていたのが、企画展「あ、この言葉、気にになる展」だ。これまでの広告で扱われた116の“コピー”たちを“言葉”として体験に落とし込んだ展示は若者を含む多くの人を引き付けた。クリエイティブディレクションおよび企画を担った電通の真子千絵美さんに設計思想を聞いた。
「虎ノ門広告祭」の一環で開催された「あ、この言葉、気にになる展」。会場には全116本のコピーを、さまざまな手法で展示。会場に入ってすぐに大きな立体文字が来場者を迎える。
あえて「広告らしさ」を消す発想
本企画は、菅野薫さんがリードする虎ノ門広告祭の運営側から、真子千絵美さんも所属するコンテンツ制作チーム「entaku」への「会場の一画を任せるので、自由に展示をつくってほしい」という依頼が発端だった。真子さんは、entakuのクリエイティブディレクター明円卓さんと共に企画を進めていった、と振り返る。「菅野さんから、虎ノ門広告祭を広告に興味がない人や若い世代が来たくなる場所にしたい。そのためにentakuで展示をしてくれないか。とお話をいただき、歴史ある広告というテーマの中で、どのような展示をしたら若者に届くのか、悩みながら考えていきました」(真子さん)。
重視したのは「広告らしさを出さない」と「entakuらしさ」という二つの条件だ。「広告感を前面に出す...


