茶道の美意識

公開日:2025年10月17日

  • 辰野しずか

写真:アフロ

イギリスの大学に留学を控える中で感じたのが、日本文化や日本の美しさを探究したい、という思いでした。高校時代に岡倉天心の『茶の本』や谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』を読んで心を動かされていたこともあり、茶道を始めました。稽古は月に1回,4名ほどのメンバーで行い、終わった後には食事を共にしながら先生や仲間と語り合う。そんな経験を、20年以上続けてきました。そこから気付いたのは、茶道が「終わりのない学び」であることです。

先生は作法を「無理・無駄・ムラのない美しい動き」と説き、所作だけでなく、その意図を丁寧に教えてくれます。茶室に掛けられている掛け軸の言葉の多くは禅語や和歌で、抽象度が高いものです。その言葉が...

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