「読書を読了から解放する」オンラインの“本のある場”

公開日:2026年4月01日

  • フヅクエ「Reads」

書店が「場」として再定義されつつある中で、その潮流はオンラインにも広がっている。フヅクエの阿久津隆さんが開発した読書記録SNS「Reads」は、読了や完成された感想を前提としない、新しい読書のあり方を提案するアプリだ。その先で目指すのは「気兼ねなくいられる場」としての読書体験。その思想と設計を紐解く。

読書記録SNSアプリ「Reads」のタイムライン。書籍情報をベースに、読書状況のタグや自由なコメント、写真を付けて投稿できる。購入した書店もタグ付け可能。

読書記録へのモヤモヤがきっかけに

「Reads」は読書の記録を投稿・共有できるSNSアプリで、2025年3月にリリースされた。書籍情報と紐付いた形で、読書中のメモや読了記録などを自由に投稿でき、タイムライン上には他者の記録が時系列で流れていく。特徴的なのは、投稿の単位が「一冊」ではなく、「読んでいる途中の断片」でも成立する点にある。「読み始めた」「読んでる」といったタグが用意されている。

阿久津隆さんが「Reads」の開発を始めたのは、2024年の7月頃。読書記録についての違和感が背景にあった。「僕は記録するのが大好きで、高校生の頃から読書記録をつけているんですが、大人になってなんだか記録がおっくうになってしまうことがあって...

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この記事が含まれる特集

プロダクトから体験へ「本」のある空間をデザインする

出版流通を取り巻く環境が大きく変化するなか、いま書店は「本を売る場所」から、人が集い、思考を深める体験の場へと進化しつつあります。その波は個人発の小規模書店だけでなく、街の大型書店にも広がりつつあります。AIが普及した現在だからこそ、余白を味わい、没入をもたらす「本」はプロダクトであると同時に新たな思考体験を呼び起こす装置となる可能性を秘めているのかもしれません。今回は、新価値創出へと挑戦する書店のプロジェクトに着目。クリエイターの視点も交えながら、「本」のある空間づくりを考えていきます。

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