民族学の思想から探る「太陽の塔」の道程
岡本太郎と太陽の塔
―万国博に賭けたもの
1970年、「人類の進歩と調和」をテーマに開催された日本万国博覧会。岡本太郎が会場中心に据えた「太陽の塔」は建設当時、モダニズムと相容れない独特の外観で賛否を巻き起こし、テーマ展示の構成も「人類の進歩と調和」に異議を唱える岡本の思想が大いに反映されたものだった。
本展では、テーマ展示の模型制作や実際の建設過程などの記録写真を多数展示。また、国内外の仮面や神像などの民族資料を通じて、岡本が太陽の塔の地下空間で表現しようとした「人間の原点」に迫る。
さらに、日本工業大学の学生たちが7年にわたり制作・改良を続けてきた1970年当時の地下空間と大屋根の...