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2021→2022 広告とクリエイターの新たな役割を考える

変化した「女性」と「美しさ」のとらえ方

ダイバーシティへの対応は近年の重要な企業課題のひとつであり、2021年に多くの企業が向き合ったテーマだ。ロングセラーブランドの商品広告も変化しつつあり、「パナソニックビューティ」も今年、女性向けからより多様な人々に寄り添うメッセージへとシフトしている。

「美しさは、私の中にある。」メインビジュアル。

「女性」や「忙しいひと」だけでなく より多様な人々へ

パナソニックが展開する美容家電群「パナソニックビューティ」のコミュニケーションコンセプトが2021年7月、2010年から掲げていた「忙しいひとを、美しいひとへ。」から、「美しさは、私の中にある。」に刷新された。合わせて公開されたコンセプトムービーでは多様な年齢や性別の人々の生き生きとした日常を描き、ナレーションで「どう見られるか、より自分がどう感じるか。」が大切だと主張。決まった「美しさ」は存在せず、「心地よい自分」を探そう、とメッセージを発している。

なぜこのタイミングでの改定に至ったのか。パナソニック コンシューマージャパン本部 コミュニケーション部 クリエイティブディレクター 大澤悟郎さんはこう説明する。

「2020年の後半あたりから、部内で『コンセプトと社会とのギャップが出てきたのでは?』と話に上がるようになりました。『忙しいひとを、美しいひとへ。』は、女性の社会進出の拡大に伴い、忙しい日々を過ごす女性に対して効率美容を提案する意図が込められたもの。当時は社会との乖離はなかったように思いますが、女性という前提、そして美しい人にならなければいけないと感じさせてしまうようなコンセプトは現代にはそぐわないのでは、と。また男性の美容意識が高まり市場も拡大しつつある今、『美しさ』自体も変化していると感じています。女性だけでも働く人だけでもなく、より多様な方々の、それぞれの『美しさ』へ。そんな変換が必要だと考えました」(大澤さん)。

パナソニックが美容家電をカテゴライズして訴求し始めたのは、1992年のこと。水野真紀さんを起用し、「きれいなおねえさんは、好きですか。」というキャッチフレーズを用いた広告は広く認知され...

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2021→2022 広告とクリエイターの新たな役割を考える

不安定な社会情勢のもと暗中模索に近い状況だった2020年を経た、2021年。夏には1年延期となった東京オリンピック・パラリンピックが、秋には衆院選も開催されました。一方で企業に目を向けると、ダイバーシティへの対応、サステナブル経営へのシフトなど課題が複雑化していく中、広告表現、そしてクリエイターの役割はどのように変わってきたのでしょうか。国内外で2021年話題になった広告コミュニケーションや業界の動きを総括しつつ、2022年をどのように見据えるべきか。さまざまなクリエイターたちの声から、次なるヒントを探ります。