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クリエイティブ経営のキーパーソンたち

広告から社会実験まであらゆる方法でブランド発信

  • 川嵜鋼平(LIFULL)

昨年4月に、ネクストから社名変更したLIFULL。その直後にCCO(チーフクリエイティブオフィサー)として入社したのが、川嵜鋼平さんだ。CCOとしてどんな役割を背負い、どんな仕事を生みだしているのか。

川嵜鋼平(かわさき・こうへい)
LIFULL 執行役員CCO。2017年5月LIFULL入社。CCOとして、ブランド、プロダクト、コミュニケーション、研究開発など、あらゆる領域のクリエイティブを統括。それ以前は、NIKE、Nestle、P&Gなどの企業のクリエイティブディレクションを数多く手がける。カンヌライオンズ金賞、One Show金賞、Spikes Asiaグランプリ、文化庁メディア芸術祭優秀賞をはじめ、国内外の160以上のデザイン・広告賞を受賞。

経営者の右腕としてブランドを共に構築する

──昨年の5月にLIFULLのCCOに就任されました。どんな経緯があったのですか?

僕はイメージソースのアートディレクターとしてキャリアをスタートしました。その後ビーコンコミュニケーションズ、ジェイ・ウォルター・トンプソンに移り、ブランディングや統合コミュニケーションへと領域を広げてきたんです。

ジェイ・ウォルター・トンプソンに在籍していた時に、「No Salt Restaurant」というプロジェクトを手がけました。高血圧の患者さんのために、塩を使っていない料理に塩味を感じる特別なスプーンを開発したのですが、この経験を通じて、ものづくりの本質は、人の暮らしや人生をよりよくするものなんじゃないかと考えるようになったんです。

そんな頃、LIFULL社長の井上高志と出会いました。「LIFULL」という社名には、あらゆる人の人生や暮らし(LIFE)を満たす(FULL)という意味が込められています。そのブランドを、CCOとして、一緒に作っていってほしいと誘われて。自分が目指しているものと会社が目指す方向がぴったり一致し、お受けしたという経緯です。

──CCOとしての役割は何でしょうか。

領域としては、ブランドマーケティング全般と、それから、デザイン領域。あとは、広告やPRなどのコミュニケーションやR&Dも、クリエイティブに関わることは戦略からアウトプットまですべて見ています。部署は、ブランド戦略を考えるストラテジーユニット、デザイナーが所属するデザインユニット、コミュニケーションプランニングをするコミュニケーションユニットがあり、案件ごとにユニット横断で動いています。R&Dを担当するのはLIFULL Labで、研究開発専門の組織です。

──こういった組織のデザインも考えるのですか?

肩書きを作ったり、人事評価制度を作ったり、組織に関わることも僕の役割です。例えば日本の事業会社では、いまだにインハウスクリエイターのことを「制作職」と言いますよね。その言葉をやめて、「デザイナー」「アートディレクター」と呼ぼうと。それは言葉を変えるだけではなくて、マーケティング的な視点や競合優位性という視点を取り入れてデザインを考えようということです …

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クリエイティブ経営のキーパーソンたち

「デザイン経営」という言葉に象徴されるように、企業にとってクリエイティブの重要性がかつてないほど高まっている。世の中を見渡しても、いま注目され、成功している企業は、商品開発、コミュニケーション、新規事業、あるいはユニークな社内制度まで、全方位的にクリエイティビティを発揮し、新しいチャレンジを重ねている。こうした企業の中には、必ず自らアイデアを考え、常識や前例にとらわれない判断をし、時には外部パートナーの力をうまく借りながら実現していくキーパーソンがいる。
この特集では、アイデアとクリエイティブの力を信じて事業に生かす、各社のキーパーソンを訪ねた。インタビューの最後に皆さんからいただいた「クリエイターに期待する提案」にも、ぜひご注目ください。