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水曜日のカンパネラ『ガラパゴス』他、デザインの裏側

公開日:2018年8月28日

編集部が街で気になった様々なデザイン

CD
水曜日のカンパネラ『ガラパゴス』

(ワーナーミュージック・ジャパン)

  • AD+D/河野未彩
  • 撮影/toki

水曜日のカンパネラの新作『ガラパゴス』は、ピンクのアクリルケースに、ピンクの盤面、そしてピンクのシールと、ほぼピンク1色でつくられている。「とにかくシンプルにしたい。それがコムアイさんからのリクエストでした」と、本作をデザインした河野未彩さんは話す。

そんなジャケットで目を惹くのが、コムアイさんのプリクラ風シール。そしてピンクの特色で刷られた不思議な文字。これはギャル文字と梵字、声明の楽譜にある文字を掛け合わせたもの。ギャル文字の作り方を参考に、河野さんがデザインした。「ガラパゴス化した日本オリジナル文化の象徴のひとつが、ギャル文化。その代表でもあるプリクラやギャル文字と、同じく日本の土着的なものである仏教にまつわるものをデザインに落としこもうと考えました」。

このCDはデジタルブックレットを採用。そのサイトも、河野さんがデザインしている。サイトではプリクラ写真のコムアイさんをタップすると曲名をつぶやいたり、目をつぶるなどの遊びを入れている。

同時発売されたアナログ盤は、プリクラシールの元写真をジャケットに採用し、レコード盤はもちろんピンク。どれもシンプルな表現だが、「ガラパゴス」の世界観がすべてに連動している。

BOOK
山崎ナオコーラ『偽姉妹』

(中央公論社)

  • 装丁/大島依提亜
  • 挿画/扇谷みどり

本作は『偽姉妹』というタイトルと共に、カバーと表紙に描かれた独特のタッチのイラストが印象に残る。物語に登場する5人の女性を描いたのは、イラストレーター 扇谷みどりさんだ。装丁を手がけた大島依提亜さんは、イラストレーションのコンペ「ザ・チョイス」で審査を担当した時に、扇谷さんの作品に出会ったという。

「洒落た色使いと顔を描かない女性の表現が素晴らしくて、審査時から注目していました。この小説を読んだとき、山崎ナオコーラさんと扇谷さんを組み合わせたら面白いのではないかと思い、挿画の経験はなかったけれどイラストをお願いしました」。細かいディレクションはせず、物語を読んだ印象から、5人の女性を自由に描いてもらった。そして、このイラストを邪魔しないように、『偽姉妹』というタイトルと著者名を明朝でさらりと入れている。

表紙には、風合いのある紙ポルカの蛍光色「フラミンゴ」を地色のまま使用。「ピンクは女性らしさの象徴で使われることが多い色ですが、今回はイラスト、見返しなど全体の色のバランスの中でピンクを使うことに決めました」。カバーの裾から見えるピンクがイラストと相まって、本全体の軽やかさを増している …

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