山下澄人『しんせかい』、クリープハイプCD他のデザイン

公開日:2017年3月29日

編集部が街で気になった様々なデザイン

BOOK
山下澄人『しんせかい』

(新潮社)

  • 装幀/二宮由希子(新潮社装幀室)
  • 題字/倉本聰

第156回芥川賞を受賞した山下澄人さんの『しんせかい』は勢いのある手描きの題字が印象的だ。この題字を描いたのは、山下さんの恩師で、富良野塾の主宰者として知られる脚本家・倉本聰さんである。「当初は帯にコメントをお願いすることも考えましたが、それでは直接的すぎる。それよりも題字を書いてもらい、本を読み終わったときに誰が書いたかわかる、そんな仕掛けを作りたいと思いました」と、新潮社出版部の杉山達哉さんは話す。

題字を書くにあたっての倉本さんの希望は、文字を本の全面に使うこと。「絵心がある方なので、どんな文字が来てもうまくいくだろうと思いました。ご本人からのディレクションを受けて、こちらからは太い筆記具で書いてほしいとお願いしました」(新潮社装幀部 二宮由希子さん)。

届いたラフは縦書きと横書きの2タイプ。それをもとに、二宮さんが全体のデザインを設計し、カバーに縦書きを、扉に横書きの文字を使った。装丁は和の方向により過ぎず …

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