コンテンツとの境界線があいまいな「広告らしくない広告」が生み出される中で、コンテンツと過度に一体化させることで生じている問題や、広告主が注意を払うべきことについても押さえておきたい。慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所准教授の水谷瑛嗣郎氏が解説する。
広告とコンテンツ 進む一体化と必要な線引き
ジム・キャリーが主演の映画『トゥルーマン・ショー』をご存じでしょうか。主人公のトゥルーマンは離島で生まれ育ち、妻と不自由のない生活を送っていますが、様々な異変からこの島のおかしさに気がつき始めます。実はこの島、テレビ番組『トゥルーマン・ショー』のための巨大スタジオで、世界中にライブ中継されていたのです。トゥルーマンは、自身の人生をエンタメとして視聴者に消費されていたのでした。トゥルーマンの妻や友人は、本人にばれないように演技をしますが、ふとした瞬間カメラ目線で様々な商品をアピール。『トゥルーマン・ショー』というエンタメ番組の中にスポンサー商品の「広告(宣伝)」が巧妙に埋め込まれているのです。
これは映画の話ですが、いまやコンテンツとの境界があいまいな「広告らしくない広告」は当たり前の風景と言えるかもしれません。サイトやアプリの中に埋め込まれた「ネイティブ広告」は、よく目にする広告形態でしょう。JIAAの定義では、ネイティブ広告は...

