社会課題の解決と企業価値の向上を図る 新たな文化芸術支援の形

公開日:2025年12月08日

  • 澤田澄子氏(企業メセナ協議会)

あからさまな広告表現が敬遠される昨今、企業の文化活動や社会的な取り組みが注目を集めている。広告とは異なるアプローチで企業価値を高める「メセナ活動(文化芸術の支援)」は、どのように進化しているのか。その動向から、コミュニケーションのヒントが見えてくる。

1990年がメセナ元年 2000年代に成熟化

近年コスパ・タイパを求める傾向やAIの急速な進展により、コミュニケーションのあり方、さらに言えば、AIにはできない人間であることの意味が問われています。このような中で、創造性を発揮するためには、一人ひとりの心の豊かさが今まで以上に重要になります。それを育む一助として芸術文化の重要性も増しており、企業メセナの果たす役割や価値は一層高まっていくと考えています。

ここで、日本における企業メセナの歴史を振り返ると、今から40年程前、日仏文化サミットで企業による文化支援の重要性が議論されたことを機に、当時の資生堂の福原義春氏、サントリーの佐治敬三氏、セゾンの堤清二氏、ワコールの塚本幸一氏らが中心となり経済界などに声をかけ、1990年に設立されたのが企業メセナ協議会。設立当時はまだバブル経済が進行中で、企業の儲け過ぎや文化を宣伝に使うことが批判されたりする中で、広告・宣伝と...

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