M-1の熱狂からわずか“34分後”の快挙 トヨタが体現する、SNS時代の瞬発力

公開日:2026年5月07日

  • 北澤重久氏、遠山千尋氏、岸上康一郎氏、高本広貴氏、大島翔太氏(トヨタ・コニック・プロ)

2025年末の『M-1グランプリ』。お笑いコンビ・たくろうのファーストラウンドのネタ中に「トヨタ自動車」の名が出て、優勝決定後に同社が投稿したお祝いメッセージは1000万超のインプレッションを記録。わずか1カ月後には、コラボWeb動画を配信した。“爆速”での動画制作を支えた、現場の熱量を尊重する組織文化と、芸人への深いリスペクトについて、SNS運用チームの5名に話を聞いた。

「ちゃんと見ていた」という真摯な想いを発信

2025年12月21日。『M-1グランプリ2025』のファーストラウンドでたくろう(赤木裕・きむらバンド)が披露した漫才「リングアナ」の中で、ひときわ会場を沸かせたくだりがあった。「世界に誇る……?」「……トヨタ自動車~!」。

その時、同社のSNSを担当するトヨタ・コニック・プロの高本広貴氏は、いち視聴者としてリアルタイムで番組を視聴していたという。

「自分たちの社名を出していただいたことが純粋に嬉しく、感謝とお祝いの気持ちを伝えたい。その一心で、即座にチーム内での投稿相談を開始しました」(高本氏)。

チームを統括する北澤重久氏も視聴しており、判断は早かった。優勝決定からわずか34分後の22時34分、公式Xによる「たくろうさんグランプリおめでとうございます!」というポストは、瞬く間に拡散された。

コラボレーションしたWeb動画より。たくろうへの感謝を届けることが、今回の動画の目的だった。※動画の公開は4月21日まで

「『ちゃんと見ていた』ということも伝えたく、ネタに含まれていたETCの話題を盛り込むなど、リスペクトを持って反応しました。この想いが、お笑いファンの皆さまから...

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