広告による認知拡大、PRによる信頼構築、SNSによる拡散という従来の手法別アプローチは、情報の送り手と受け手の境界が曖昧になる中で再定義を迫られている。総合人材サービスを提供するパーソルホールディングスでは、同社のグループビジョンを浸透させるべく、これまで手法を固定しない多角的なコミュニケーションを展開してきた。同社グループコミュニケーション本部を率いる村澤典知氏に、これからの組織の在り方について話を聞いた。
手法の境界が溶け出す時代の“オーセンティシティ”
2017年より「はたらいて、笑おう。」というグループビジョンを掲げるパーソルグループ。そのコミュニケーション戦略において中核を担う村澤典知氏は、昨今の「広告」と「PR」の境界の消失について、SNSという共通プラットフォームで情報がフラットに並ぶようになった受容スタイルの変化が背景にあると分析する。
「現在では、第三者のメディアから発信された情報か、ブランド自らが発信している情報なのかの違いを生活者が意識しなくなっています。情報の出所よりも『内容が自分にとって有益か、面白いか』が直感的に判断されるようになりました」。
かつて広告はコントロールしやすいが「自分語り」になりやすく、PRはコントロールしにくいが「第三者性による信頼」があるという棲み分けがあった。しかしその境界が溶けつつある今...


