スキンケアや美容医療の領域で、男性市場は着実に拡大している。一方、男性は女性ほど能動的に情報を集めず、身近な人の推薦を購入や利用のきっかけにする傾向があるという。口コミは男性の意思決定にどう働くのか。オルビスの山口直氏とSBCメディカルグループの井上慎也氏が、年代によって異なるニーズや、長期的な市場成長を支える誠実なマーケティングについて語り合った。
拡大を続ける男性市場女性と異なる購買行動
―スキンケアおよび美容医療における男性市場の現状と、男女の情報収集・購買行動の違いをどう見ていますか。
山口:富士経済の調査によると、2025年のメンズスキンケア市場は約400~500億円規模で、女性市場の約10分の1です。爆発的というよりは、徐々に拡大している市場だと捉えています。この市場の特徴のひとつが、購入者と使用者が必ずしも一致しないことです。男性自身が商品を購入するだけでなく、パートナーなどの女性が商品を購入し、それを男性が使うケースもあります。私たちが展開するメンズブランド「ORBIS Mr.(オルビスミスター)」でも、購入者の男女比はほぼ半々です。
当初は男性本人に購入してもらうためのマーケティングを中心にしていましたが、他社ブランドの参入が増える中で、オルビスが女性顧客から得てきた信頼を生かすことが強みになると...

