発売25年を迎えたキリン「氷結」が抱えていたのは、若年層との心理的距離という課題だ。同社は2026年6月、「氷結愛」を公言するFRUITS ZIPPER・仲川瑠夏さんを起用した縦型Web動画「氷結と日常篇」を公開。演出を極力そぎ落し「本物の熱量」を追求することで、話題化と売上増を両立させた。
顧客との対話から見えてきた「リアルさ」を重んじる価値観
2026年に発売25年を迎えるキリンビールの「氷結」ブランド。30~40代から手堅い支持を集める一方で、若年層へのアプローチに課題を抱えていた。キリンビールの鈴木七海氏は「氷結は昔からあるけれど、今の自分が選ぶ理由が見つからないと感じられていました」と振り返る。
若年層との心理的距離をどう縮めるか。顧客との対話から見えてきたのは「本物・リアルさ」を重んじる価値観だった。
「昨今の世界的なマーケティングの潮流である『ヒューマンタッチ』の概念とも重なると感じました。AIが普及し誰もが高品質なコンテンツをつくれる時代だからこそ、人間らしいリアルな感情に、より心が動きやすくなっているのだと感じます。リアルに“見せる”ことはできても、本当に好きだからこそ生まれる熱量までは簡単にはつくれません。だからこそ...


