ベクトル 執行役員の杉浦健太氏が「1800万回再生で、翌週の売上が2倍になった」と語る事例は、ショート動画がもはや「バズ」で終わることなく、「実売」の装置となりつつあることを証明している。日本未上陸の製品を紹介した動画を500万回再生させ販売を後押しした自社メディアや、マイクロインフルエンサー100人を動員するUGC戦略など。1500万回再生を「必然」にするために同社が用意した4つの具体的ソリューションとその成果について、杉浦氏に話を聞いた。
成果保証とライブコマースで描くPR業界のFAST COMPANY
プラットフォームのアルゴリズムが情報の流通を支配する現代において、これまでのような広告を中心とした施策では生活者とブランドの接点をつくりづらくなっている。この環境でマーケティングの勝敗を分けるのは、「いかにターゲットとの最初の接触機会を創出し、接触頻度を高める設計ができるか」にかかっている。
この難題に対してベクトルが出した解は、「一定期間内に200本以上のショート動画を投稿し、累計再生回数が1500万回を超えると、POSデータが動く」という勝利の方程式である。同社 執行役員の杉浦健太氏は、この理論がすでに現実の成果として表れていることを明かす。
「実際に2025年10月、ある案件で1800万回再生を達成したところ、翌週からドラッグストアでの売上が2倍になりました。これは偶発的なヒットではありません。私たちが意図的に仕掛けた結果です」(杉浦氏)。
同社では現在、成果の再現性を担保し、狙ってブームをつくり出すために、ショート動画の4つのプロダクトを統合的に展開している。
ひとつ目は「自社運営SNSメディア」による確実なリーチだ。 ベクトルはM&Aや社内開発を通じ、「EMME(エメ)」を中心とした美容メディア群や、「MAYO /トレンド情報局」などのZ世代のトレンドを捉えたメディア群、グルメメディア「コネクト東京グルメ」など、月間10億インプレッション規模の強力な拡散装置を自社で保有している。
その威力が遺憾なく発揮されたのが、日本未上陸の美容製品の事例だ。当該製品はQoo10のポイントメイク部門で1位を獲得し、その後もランキング上位を継続している※。その爆発的な人気の起点となったのが、美容SNSメディア「EMME」によるショート動画投稿である。美容領域で培ってきた編集知見とトレンド理解を掛け合わせたコンテンツは、投稿後わずか1日で500万回再生を突破。日本未上陸の製品であったことも相まって、投稿直後から問い合わせやコメント、DMが「EMME」に殺到した。こうした反響を受け、同社がブランド側に日本展開を打診したところ即座に決定。その後も美容メディアやインフルエンサーによる二次拡散が連鎖的に生まれ、ヒットを継続しているという。
※2026年2月10日時点
「かつてはテレビCMなどで、莫大な予算をかけて話題やブームをつくる努力をしてきましたが、現在はSNS上の緻密な設計によって媒体費をかけることなく、意図的かつ自分たちの手で、話題をつくれるようになっています」(杉浦氏)。
2つ目は「UGCの創出」だ。影響力のある少数のインフルエンサーに頼る従来型のインフルエンサーマーケティングから、拡散力のあるマイクロインフルエンサーを大量に動員し、「流通量を最大化する」手法へ舵を切っている。
具体的には、記者発表会などのイベントに特定のジャンルに強いマイクロインフルエンサーを100名程度、招待する。そしてイベント当日から翌日にかけて、SNS上に100本以上のショート動画を一気に流通させ、アルゴリズムに「注目のテーマ」として認識させるのである。報酬体系もフォロワー数に関係なく、「再生数連動型」という公平なシステムを採用し、純粋に「良いコンテンツ」が評価される環境を構築している。
3つ目は、TikTokのオーガニック運用による「ウィニングクリエイティブ(伸びる動画)の量産」だ。まずは20本程度の動画を投稿し、視聴維持率や「いいね」数などアルゴリズムの評価が高い動画(=ユーザーの評価が高い動画)を特定する。
その要素を分析し、さらに横展開して10~20本ほど動画の投稿を続けることで、ブランドとの接触回数を最大化させる。実際に2カ月で累計400本の動画を制作した事例では、ユーザーの購買意欲が高い状態での検索が増加し、指名検索数が10倍、Amazonや楽天での売上が3.5倍になるという劇的な成果を上げることに成功した。
4つ目は、AIを活用した「切り抜き動画の大量拡散」である。ユーチューバーとのタイアップ動画や記者発表会などの長尺コンテンツを、AIが最適な文脈で切り抜く。家電メーカーの案件では、長尺コンテンツの元動画が3万回再生程度のものだった切り抜き動画で190万回再生させ、検索数の向上、サイト来訪者数の増加につなげた。また映画『愚か者の身分』では、公開後の中押しプロモーション施策として本施策を投入。その結果、作品の魅力が若年層を含む幅広い層に浸透し、満席や続映が決定するシアターが生まれるなど、興行面においても手応えを感じさせる反応が確認されたという。
これら4つの独自のメソッドに基づき、同社は現在、「1500万回の再生回数をコミットする成果保証型の提案」を行っている。さらに、日本での「TikTok Shop」本格始動に合わせ、中国最大手プロバイダー「熱度(Redu)」と連携した新会社「ライブコマース」も設立。すでに自社運用ショップが国内ランキング上位に入るなど、将来的な1兆円規模の市場を見据えた布石も万全だ。
「生活者が動画視聴から購買までをプラットフォーム上で完結させる未来は、もう目の前に来ています。当社はPR業界の“FAST COMPANY”として、スピーディーかつ確実に結果を出すためのインフラを提供し、アルゴリズム時代の新たな勝ち筋を提示し続けていきます」(杉浦氏)。
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