生活者が“舞台”で演じることができる余白が「傍観者」を「共創者」に変える

公開日:2026年4月01日

  • 近藤雄介氏(電通)

生成AIの普及によって、生活者がコンテンツを制作するハードルが下がりつつある。これまで一部のクリエイターに限られていた画像や動画の二次創作も、誰もが容易に生み出せるようになってきた。そんな誰もが「つくり手」になれる時代に、マーケターや広告クリエイターはどのような企画や文脈を設計すべきなのだろうか。電通 第5CRプランニング局 コピーライター/プランナーの近藤雄介氏が解説する。

質の高い二次創作の誘発力が生活者の拡散を決める

『コピー年鑑』を必死に写経して、先輩コピーライターの皆さんのコピー術を必死に身に付けようとした新入社員時代。今では生成AIがあっという間にそうした知識をなぞり終え、コピーを考える強い相棒となってくれます。ひとりのコピーライターとしてAIの進化と向き合ってきた経験から、本稿では、今回編集部から依頼を受けた「誰もがつくり手になれるAI浸透時代、UGCはどう進化する?」というテーマについて考えてみます。

今回はUGCをどう誘発させるかではなく、現状のUGCがどう変化するか、という点に絞って考えていきたいと思います。

インターネットやPCの普及によって、かつて「字の綺麗さ」という身体的な技術の壁から解放され、誰もが等しく整ったテキストを発信できるようになりました。そして生成AIの発展により、その現象がイラストや映像といった領域にまで及ぼうとしています。誰もがプロ並みの(ある種の個性を...

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この記事が含まれる特集

データ活用で深化するUGC×PGCをかけ合わせた統合型コンテンツ・マーケティング戦略

SNSの成熟と生成AIの普及により、UGC(User Generated Content)とPGC(Professional Generated Content)の境界は急速に溶け始めています。企業発のコンテンツは生活者の言葉を取り込み、生活者発の投稿はプロ並みの編集・演出技術を備えるようになりました。さらにアルゴリズム主導のレコメンド環境では、「誰が言ったか」以上に「どの文脈で語られたか」が影響力を左右します。マーケティングにおいて、これまではメディア投資の最適化配分や、トリプルメディアを統合したコミュニケーション戦略の重要性が説かれてきました。しかし今日の環境ではカスタマージャーニーに基づく、PGCとUGCを組み合わせた統合的な“コンテンツ戦略”がより重要視されるようになっています。こうした戦略が実現する背景にあるのは、データ活用の深化です。生活者の意識や行動のデータを統合して分析できる環境を最大限活かした、最先端の統合型マーケティング戦略を考えます。

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