チームへの貢献が優勝を手繰り寄せた
暑さから寒さに急激に変化した10月が終わった。2024年は石破政権の下で解散総選挙が行われたが、2025年は少数与党となった中で日本初の女性総理大臣が誕生し、政局でも急激な変化が見込まれる。野球ではMLBワールドチャンピオンが決定し、大盛り上がりとなった。土壇場で底力を出して逆転優勝し、チームは連覇となった。各選手が適時最高のプレーを目指し、その能力を発揮したことが勝利を呼び寄せたように感じた。中でも3人の日本人選手の活躍は目覚ましく、勝利の度に肩を組んで跳びはねる姿は「純粋に挑戦し達成できた少年野球の子供たち」のようで、心に響くものがあった。そして「自分よりもチームへの貢献」をするための熱量が人々の感動とチームの優勝を手繰り寄せたように思う。
デジタルタイアップの有効性をどんな指標で評価するか
10月23日、日本雑誌広告協会にて「新デジタルタイアップ~新指標開発の現在地~」として、大手広告会社3社を中心として構成されている「デジタルタイアップ価値証明プロジェクト」から提案が行われた。その背景には、Google提供の解析システムがUA(ユニバーサルアナリティクス)からGA4(グーグルアナリティクス4)へと変わった際、データモデルが「セッションベース」から「イベントベース」になり、レポートも仕様変更となったことがある。このことで媒体社が広告主に提供していたデータレポートの提出フォーマットが自由化できることとなり、クライアントにとっては媒体をまたがって相対的に評価・比較できないなどの課題が見込まれた。また、媒体社側もGA4の設定範囲が広いことから自社媒体の効果性をどのポイントに絞っていけばいいかや、GA4を扱う担当者の人的調整、指揮・指導体制が手探りとなる懸念があった。そこで大手広告会社3社が中心となり、多くの出版社に協力を求め、レポートのあり方やイベント設定の設け方などがこれまで議論されてきた。
今回、プロジェクトからの提案では、UA等でも提出されていたPV、UU、セッション、クリック、CTR等の指標を基本的に継続とした上で、読了率や平均エンゲージメント時間といったGA4のスコアを①完読スコア、②精読スコア、③誘導スコアといった3種のデータとして指標化し、それらをさらに統計処理を行うことで偏差値化。横断的な総合スコアとして活用を進める方向性を打ち出した。
インターネット広告におけるタイアップ広告の売上は2023年には815億、2024年には844億円と金額面では増加しているものの、シェアについては3.0%から2.8%に減少している。これまでインターネット広告の効果がPVやクリック、CTR等の到達数、行動数、行動率といった定量的側面だけで評価されていたため、その結果、総量の多いプラットフォームを中心としたポータルサイトの一人勝ち状態になってきたことは否めない。これはインターネット広告レップや大手広告会社のインターネット部門の戦略であり、出版社・広告会社のデジタル部門が雑誌デジタルの効果特性を立証せずに進んできた結果でもある。
雑誌デジタルの成長にはこれまで通りの「定量的効果性」に加えて、「雑誌デジタルタイアップ特有の相対的なデータ」、さらには「M-VALUE DIGITAL(デジタル広告効果測定調査)」のような「質的データ」の運用を進めていくことが必要だ。さらに今後は一般サイトでも同様の検証を行い比較していけば「雑誌デジタルタイアップ」の有効性は立証されていくことと思う。クライアント、広告会社、出版社が目標に向かって、チーム一体となって進んでいけば、明るい結果が待っているはずだ。
チームワークは雑誌広告の成長に必要な要素
「TEAM EFFORT」。大谷翔平選手がMVPを受賞した際のトロフィーにはこう書かれたプレートが置かれていた。チームワークは①チーム全員が「何のために頑張っているのか」を明確に理解し、同じ方向を向いている②互いを信頼し、意見や役割を尊重する③役割を理解し、責任を持って行動する④情報共有やフィードバックを積極的に行う⑤戦略や役割を柔軟に調整する、といったことが重要だ。野球に限らず雑誌広告の成長にも必要な要素と感じている。
