マーケティングから経営判断まで RevOpsでつくる“収益を生む組織”

公開日:2025年8月05日

  • 川上エリカ氏(エンハンプ)

デジタル化の進展に伴い、BtoB企業では、部門の垣根を越えた連携や、売上に直結する施策設計が求められている。注目されているのが「レベニューマーケティング」や「RevOps(レベニューオペレーション)」と呼ばれるアプローチだ。これらは単なる業務改善ではなく、マーケティング・営業・カスタマーサクセスといった機能を越えた“横串”の本質的な連携によって、収益に直結する活動を設計・実行していく考え方である。日本における動向や課題、そして可能性について、現場で企業支援を行う川上エリカ氏に話を聞いた。

単なる支出を“投資”に変えるRevOpsの考え方

レベニューマーケティングとは、リードの獲得や認知形成といった前工程にとどまらず「そのリードがどれだけ商談・収益に貢献したのか」までを可視化するアプローチだ。

マーケティングを単なる支出ではなく、「売上に貢献する投資」と捉え、営業やカスタマーサクセス(CS)とも連携しながら、LTV(顧客生涯価値)や解約率といった指標を共通KPIとして追う。その本質は、「売上」という明確なゴールから逆算して施策を設計する点にある。

このレベニューマーケティングの発想を、マーケティング部門にとどまらず、営業やCSなど組織全体に展開し、仕組みとして体系化したのが「RevOps(レベニューオペレーション)」である。

RevOpsという概念が浸透し始めた背景には、購買行動の変化がある。従来は営業が提案をリードしていたが、現在は顧...

この先の内容は...

宣伝会議』 定期購読者限定です

ログインすると、定期購読しているメディアの

すべての記事が読み放題となります。

購読

1誌

あたり 約

3,000

記事が読み放題!