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2022年の消費者インサイト予測

トースターが再び注目される理由 「今をどう切り抜けるか」の先へ

  • 中江 睦氏(パナソニック)

外食の機会が減少したなか、2020年から2021年にかけて高級調理家電の市場が活性化した。なかでも、在宅勤務により朝食や昼食の充実を図りたいという需要から、高機能のオーブントースターが注目を浴びている。

パナソニック
くらし事業本部
国内マーケティング部
中江 睦氏

パナソニック

ビストロ NT-D700

⊚発売直後に約2カ月の入荷待ち

⊚前年同月と比較し、前モデル(NB-DT52)の約2倍の売上

【概要】

独自の近赤外線ヒーターを含む「遠近トリプルヒーター」と、7200通りのトーストプログラム「インテリジェント制御」で、厚切りや冷凍の食パンもオートで美味しく焼き上げられる。これまではグラタンや多様な惣菜パンなどマルチに活用できることを訴求していたが、今回は「食パン」に絞り込んだ。使っていないときはキッチンに溶け込む、黒を基調としたシンプルな外観。調理中は窓がパッと明るくなって、中のトーストが浮かび上がる。

「焼いている間もわくわくする、幸せになるようなデザインです」(中江氏)。

「さあ日常だ」となったとき、幸せを見出せるように

──商品の企画背景を教えてください。

2021年2月に発売したオーブントースター「ビストロ」NT-D700は、昨今市場が活性化している高級トースターの位置づけです。従来の当社のコンパクトオーブンは1万円台でしたので、当社としては新たな価格帯の商品。基本性能は継承しつつ、デザインを大きく刷新し、スチームオーブンレンジと同じ「ビストロ」シリーズとして発売しました。

開発に際し、当社のトースターに関して顧客調査を行ったところ、以前から繰り返し商品を購入されていたり、また料理に合わせたオート機能に高い評価をいただいたりと、非常に愛着を持って使っていただいていることが分かりました。ただ買う段階では「指名買い」ではなかった。そこで今回は、特徴を分かりやすく伝えて指名買いをしてもらうことに注力しました。

電子レンジや炊飯器の場合は、新しい機能が登場して毎年スペックが上がっていくものが多いのですが、トースターは、基本のパンを焼く、という技術は大きく変わっていません。D700に通じる技術は、1999年のG100というモデルから継承されているもの。すでに磨き上げられた...

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2022年の消費者インサイト予測

少し明るい兆しが見える中で迎えた2022年。行動の自由が大きく制限された2021年は、一人ひとりが自分の生活にとって真に必要なものは何なのか。惰性ではなく、意志をもった行動のなかで、それに気づく機会にもなりました。コロナ禍の真っただ中にある時から、Afterコロナの生活者についての考察は数多く出ていましたが、国内においては日常が戻ってくる兆しも見えてきました。それではコロナ禍において私たちの意識や行動に起きた変化は、再びかつての日常が戻ってきたときに、消えていくものなのでしょうか。それとも、不可逆の変化としてこれからも定着していくものなのでしょうか。特集では最前線で活躍するマーケターの実務家の皆さんと共に、新しい日常における2022年の生活者インサイトの予測をもとに、どのような市場が創造しうる可能性があるのかを考察。2022年の生活者インサイトと新市場をキーワードとともに解説します。

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