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戦略策定から社内調整まで DX・データ利活用

フジテレビ、視聴データなどの連携でテレビCMをより戦略的に

  • 冨士川 祐輔氏(フジテレビジョン)

2019年9月フジテレビジョンは視聴者参加型の新サービス「CxM シーバイエム」を発表した。テレビ番組やCMをスマートフォンと連動させるこの新たな仕組みは、視聴データを活用したCMの効果測定だけではなく、さまざまなデータとの連携でより幅広いマーケティングへの活用にも可能性を秘めている。

新しいテレビCMの形「CxM シーバイエム」とは

2019年9月、フジテレビジョンは視聴者が参加、体験できる新しい形のCM商品「CxM シーバイエム(CxM)」を発表した。CMやテレビ番組放送中に表示される二次元コードをスマートフォンで読み込むと、放送内容と連動したコンテンツをリアルタイムに体験することができる、新時代のコミュニケーションシステムだ。

「CxM」はその名の通り、テレビCMをより良いものにしようとするシステムだ。

フジテレビジョン 総合事業局 コンテンツ事業センター プロデュース事業室 デジタルデザイン部 企画担当部長の冨士川祐輔氏は「CMもテレビのコンテンツの一部。番組コンテンツを楽しむために、録画視聴時にCMを飛ばす気持ちはわかりますが、CMが楽しければ飛ばされることはなくなるはず。CMを楽しいコンテンツにすることができ、視聴者が楽しみに待つようになれば、私たちテレビ局も、スポンサーにもメリットがある。まさに三方よし。そういう仕組みをつくりたい」と話す。

その特徴はアプリケーションのダウンロードやアカウント登録にともなう個人情報の事前提供が不要であること。また、データ放送がテレビ受像機1台に対してサービスを提供しているのに対して、「CxM」はスマートフォンの台数に応じて参加可能なため、より多くの視聴者を対象に施策を展開することができる。

冨士川氏は、アプリや個人情報を不要とした理由について「サービスを提供する側としては個人情報の取得を考えてしまいますが、一方でそれが参加のハードルにもなっていました。いかに視聴者に負担をかけず、手軽に楽しんでもらうかを考え、形にしたのが『CxM』です」と話す。

参加には事前のアカウント登録や専用アプリのダウンロードは不要。CM放送中に表示される二次元コードをスマートフォンで読み取るだけで、誰でも参加ができる。

6分のほどの放送で300万UUを達成

初の実施となったのは「FIVBW杯バレー2019」中継内で放送された日産自動車「日産デイズ」のCMだ。同車が軽自動車で初めて標準装備した「アラウンドビューモニター」を訴求するため、CM内で駐車する女性が見ている「アラウンドビューモニター」の映像をスマートフォンにも流し、機能を擬似体験させた。

その後は2019年12月の「2019FNS歌謡祭」と2020年1月の「第53回新春!爆笑ヒットパレード2020」の番組内でも実証実験を行った。「爆笑ヒットパレード」では、7時間近い番組中に「CxM」を活用したコーナーを6回実施。各回でシステムの説明や二次元コードの表示時間などを変え、視聴者が参加しやすい方法を検証する機会とした。

「爆笑ヒットパレード」での実証実験はクオカードとの共同で実施された。インセンティブとして「QUOカードPay」を提供し、全体で500万アクセス、ユニークユーザー(UU)で約300万人を集めた。冨士川氏はこの結果を「なかなか出ない数字。番組自体は7時間近い長時間番組ですが、『CxM』を実施したのはそのなかでもほんのわずか。1分ほどのコンテンツを6回、トータル6分程でUUを300万人集めたというのは...

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近年、国内企業でも高まっていたDX(デジタルトランスフォーメーション)の気運は、コロナ禍によって一気に加速しました。マーケティングにおけるDXの肝ともいえるのが、データの利活用。ブランド体験が競争軸になる時代、顧客のデータをもとに、商品やコミュニケーションを日々改善し、満足度を高める努力が欠かせません。しかし、コロナ禍によって加速した消費者のデジタルシフトに合わせオンラインのチャネルを拡充し、データ取得ができるようになったとはいえ、有効に活用するためには戦略だけでなく、データが有効に機能する社内体制の構築も必要。理想論だけでは進まない、データ利活用を基点としたDXの方法論について、実践をもとに考察していきます。

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