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ランキングに惑わされない!独自路線のブランド戦略

バーでの飲酒から食事シーンに照準を変える ジン選びの新しい指標を定着させたい

サントリースピリッツが2020年3月に発売したジャパニーズジン「翠(SUI)」。これまで多くのアルコール飲料を開発し飲酒文化を創造してきた歴史のある同社が、「翠」を通して構築しようとするマーケットとはどのようなものなのか。「翠」ブランドマネージャーの佐藤純氏に聞いた。

ジンは植物由来の蒸留酒 健康志向の高まりに合致

サントリースピリッツは2020年3月にジャパニーズジン「翠(SUI)」を全国で販売開始。

「翠」は「日本人の日常の食事に合うジン」という、これまでのジンとは異なる新たな飲酒シーンを創造するブランドだ。

日本は海外と比較するとジンへのなじみが薄く、日本におけるジンの市場はアルコール飲料全体の市場に対して1%に満たないという。

「日本では小さな市場ですが、世界的にみると、健康志向の高まりもあり植物由来の蒸留酒であるジンはトレンド。伸びている市場です。日本でも健康志向の波はきているので、チャンスのある市場だと感じていました」と「翠」ブランドマネージャーの佐藤純氏は話す。

しかし、日本ではジンに対して、「バーでカクテルとして飲む外国のお酒」というような、日常の生活からは少し遠い印象を持つ人が多い。日本でジンを浸透させ、市場を拡大するためには、従来とはまったく異なるジンのイメージをつくる必要があると考えた同社は、食中にお酒を飲むという世界と比較しても日本で強く根付いている文化に着目。ジンを浸透させるためには、食事にあうということが必要不可欠と仮定し「日常の食事に合うジン」というコンセプトが生まれたという。

「当社には長いジンづくりの歴史がありますが、これまでの商品は“海外のプレミアムジンと比較しても負けないような日本のプレミアムジン”、“カクテルにした時においしく飲めるジン”という思想で開発を行っていました。そのため、“新しい文化・習慣をつくる”という面で『翠』は、会社としても新たな立ち位置のブランドと言えます」。

「日常の食事に合うジン」というコンセプトを実現するため...

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毎年、企業のブランド力や自治体の魅力など、様々なランキングが発表されます。ブランドが置かれている状況を把握する上で、これらのランキングは有用なものです。一方で、こうした指標には他者が設定した項目にもとづく評価であるという側面もあります。ブランド戦略においては、他者がつくった指標に惑わされず、オリジナリティを貫くことも大切。現時点の市場においては「弱み」と思われることであっても、その「弱み」に独自性があるのであれば、それを「強み」として生かすブランド戦略もありうるのではないでしょうか。他者のものさしに縛られず、自らが1番になれる新しい「土俵」をつくる。固定観念にとらわれることなく独自の路線で発信することで、顧客に新たな選択肢を提供する事例、考え方を紹介します。

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