本特集では大手企業だけでなく地域の企業を交え、ネット上で好感や共感、さらに信頼を得られる企業の振る舞い方について、事例を中心にレポートしました。情報に対するリテラシーが高まる現代の消費者に向き合う、ネット上における企業の振る舞い方とは。
大手企業の委ねる姿勢が共感と好感を呼ぶ
ネット上で好感をもたれ、親しまれるだけではなく、さらに信頼される企業やブランドの振る舞いとは、どのようなものなのでしょうか。
日本企業でもソーシャルメディアの活用が始まった当初、消費者同士がコミュニケーションを取るソーシャル上では、マスメディアを介したコミュニケーションとは異なる作法、振る舞い方を理解しないと、なかなか受け入れてはもらえない、といった指摘がありました。
最近では、ソーシャルメディア上での適切な振る舞い方はもちろん、さらには消費者発で生まれた企業や商品に関わる話題に、企業側がうまく応えて、消費者も巻き込んだムーブメントを生み出す企業も出始めています。
事例で取り上げた、富士フイルムの「チェキ」が、発売から月日が経った今もヒットを続けているのは、消費者側に生まれたトレンドをうまく企業側が発見し、拾い上げ、キャンペーンへと昇華させている点に成功のひとつの理由があると言えるでしょう。
特に大手企業、有名ブランドが率先して、双方向のコミュニケーションや消費者に委ねるコミュニケーションに取り組むと、消費者にとっても意外性があるものです ...