ラッパのマークでお馴染みの胃腸薬「正露丸」は、国内では9割以上の認知を誇る家庭の常備薬。その老舗がブランド価値を永続的に強固なものにするため動き出した。次の世代を担う若年層も含めた斬新なプロモーション展開を行なっている。

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大幸薬品 マーケティング部 マネージャー 岡本智充氏
強固なブランド価値を若年層に伝播していくには
「『正露丸』がロングセラー商品につながっているのは、テレビが誕生した頃から、テレビや新聞などの媒体でブランド価値を高める活動を継続してきたことが1つの大きな理由だと思います」とマーケティング部マネージャーの岡本智充氏は説明する。
岡本氏は、3年ほど前に同社に入社し、さまざまな手法で「正露丸」ブランドのブランド価値向上に挑んできた。
同氏が語る「正露丸」の現在の課題は、「国内での認知度は9割に達し、幅広い年齢層に支持される一方で、20代など若年層のセルフメディケーションに対する考え方が十分に浸透していないこと」。その原因のひとつとして、親から子、子から孫への継承が失われる時代であると同時に、ライフスタイルの変化もあげられる。そんな現状のなか、今後もナンバーワンを保持するため、同社は消費者へ影響力が高いプロモーションへと戦略の舵を切ったという。
幅広い購買層を掴むマーケティングと話題づくり
「まず当社では『正露丸』(テレビCM)のイメージキャラクターを25年ぶりに見直しました …