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「共感」ブランド戦略

愛車に抱く想いが拡散 ファンを巻き込む「トヨタグラム」の挑戦

生活者との接点のひとつとなるSNS運用において、ファンがつくりだす投稿の活用に課題を感じる企業は多い。トヨタ自動車のUGC活用コンテンツ「みんなのトヨタグラム」について、SNSアカウントの開設当初から関わってきたトヨタ・コニック・プロの2名に話を聞いた。

自分ごと化でき、自然と広がるハッシュタグを

熱量の高いファンとつながる接点となりうるSNS。トヨタ自動車公式サイト上で2021年6月にリリースされた「みんなのトヨタグラム」には、「#トヨタグラム」とハッシュタグを付けて投稿された写真がずらりと並ぶ。車種ごとや、インテリア(interior)、お気に入り(favorite)、思い出(memories)などのジャンルで絞り込みができるほか、投稿をタップすると、掲載車種のページに遷移でき、詳細を確認したり、販売店を探すことも可能だ。

運営を担うのは、トヨタ自動車と電通グループ出資のマーケティング会社であるトヨタ・コニック・プロ。トヨタをはじめ様々な企業のブランディングや、モビリティ領域から派生したビジネスの創造を行っている。

トヨタ自動車は2015年に公式Instagramを開設。当初はイベントの様子やカタログ素材の流用などからスタートし、車の写真のほか、“車を利用することにより体験できる風景”などを撮影し投稿していた。

アカウントの立ち上げに携わった樋口雅信氏は、『トヨタとの接点をつくる』ためのSNS開設のねらいについて次のように話す。

「フォロワーの中でも最も熱量が高く、中心となる『車好き層』のユーザーの方々から能動的にシェアをしていただき、『こだわりなし層』、『車に興味のない層』や若年層にも、興味を持ってもらいたいと考えています」【図表1】。

図表1 SNSを起点としたユーザーへの情報拡散のイメージ
Instagramの他、Twitter、Facebook、TikTokのアカウントを運用している。

こうした方針のもと、同社では、Instagram開設当初からユーザー投稿への「いいね」やリポストを実施してきた。そして2017年「#トヨタグラム」を開発。自分ごと化でき、自然と広がっていくキャッチーなものを、と考えた。

「一方で、それらのハッシュタグを用いた投稿を活用しきれていないことが課題でした」と樋口氏。そうしたなかでリリースしたのが、特設サイト「みんなのトヨタグラム」だ。

みんなのトヨタグラムで「移動の楽しみ」を提案する

「みんなのトヨタグラム」では、「#トヨタグラム」がついた写真を...

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「共感」ブランド戦略

モノ・サービスの機能性の違いだけでは、差異が打ち出しづらいコモディティ化した市場環境においては、モノの背後にある企業の姿勢や考えに対する共感が消費者の行動を喚起するとも言われています。それでは、共感とはどのように醸成されるのでしょうか?またその企業やブランド姿勢に対する共感は実際に購買という経済活動にどこまでつながっているのでしょうか?実務の世界におけるコミュニケーション事例の他、人の共感が生まれるメカニズムにも迫りながら、マーケティングにおける共感の捉え方を考えます。

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