顧客理解のためにデータを活用し、顧客視点を組織全体で共有することはDXの成否を分けるともいえる。しかし、現実は顧客理解を担うCMO(最高マーケティング責任者)とIT・デジタル基盤を担うCIO(最高情報責任者)の間に壁が存在し、戦略と実装が分断されることも多い。本稿では「宣伝会議サミット」にて行われた、マーケティングの専門家・音部大輔氏と「武闘派CIO」として知られる喜多羅滋夫氏の対談の一部を紹介。どうすればマーケティング部門とIT部門が連携できるのか、話を聞いた。
CMOとCIOは対立しているのか?
̶CMOとCIOの間に壁はあると思いますか。
喜多羅:私は日清食品時代も含めて、これまで業界を代表するようなCMOの方々と一緒に仕事をしてきました。関係性の実態としては、人としては密な関係はありましたが、仕事上一緒に何かを進めたという経験はそれほどなかったように記憶しています。
音部:会社によって独自の組織や文化があると思いますが、私とCIOのやりとりは日常的なものというよりは、プロジェクト単位で関わることが多かったように思います。
喜多羅:CIOの視点でいけば、社内の情報管理やデータの可視化を進めるためにツールを使いたいとなったときに、IT部門から提案しても経営層の理解を得にくいケースがある。そこにマーケティング部門や営業から、そのツールがあることで消費者の認知が向上する、といった施策につながるよう...

