マーケティング施策の効果測定において、各企業のマーケティング担当者とCFOでは注目する指標が異なるという。実際に、CFOはどんなKPIを見ているのだろうか。CFOが関心を寄せる5つのKPIや、これらをどのように活用してROIを最大化していくべきかについて、ニールセンデジタルセールスディレクターの大瀧直文氏が解説する。
インプやエンゲージメントはCFOにとってはただの“手段”
広告キャンペーンの効果測定において、現場のマーケティング担当者と経営陣では、重視する指標が異なることがよくあります。例えば、マーケティング担当者はキャンペーンの実施中や直後に、リーチ(広告到達人数)、フリークエンシー(広告接触頻度)、閲覧数、聴取数、クリック数、「いいね!」などのエンゲージメント指標を注視する傾向があります。
その一方で、CMO(最高マーケティング責任者)やCFO(最高財務責任者)といった経営陣は、マーケティング活動が実際の売上にどれだけ貢献したか、つまりROI(投資対効果)指標をより重視します。彼らにとって、インプレッションやエンゲージメントの指標は目的を実現するための手段にすぎません。実際に知りたいのは、自分たちのマーケティング投資がレジでの売上にどれだけ影響を与えているかということなの...