SNSとECが接続する時代に 最後の一押し、“プロモーション”はどう変わる?

公開日:2026年4月01日

  • 河野貴伸氏(MMOL Holdings)

ほんの数年前まで、SNSで認知を獲得し、広告でリターゲティングして、ECサイトに着地させる。その導線を設計することが、マーケターの腕の見せどころだった。ところが今、プラットフォーマーは「なぜユーザーをアプリの外に出す必要があるのか?」という問いに向き合い始めている。発見から購買まで、ひとつのアプリ内で完結させる動きが高まるなか、プロモーションはどう変わるのか。MMOL Holdings代表取締役の河野貴伸氏が解説する。

「買う」までの距離が、ゼロに TikTok Shopの期待と現実の間

2026年2月19日、YouTubeが「YouTubeショッピングアフィリエイトプログラム」の日本導入を発表した。国内初のパートナーは楽天市場。クリエイターが動画内で楽天市場の商品をタグ付けし、視聴者がそのまま購入できる仕組みだ。

2025年6月30日には、TikTok Shopが日本でサービスを開始。グローバルでは17番目のマーケットになる。ユニリーバ・ジャパン、日清食品といった大手企業も初期パートナーとして名を連ねた。TikTok Shopの最大の特徴は、ショート動画やライブ配信を見ながら、そのまま“アプリ内で”決済まで完了できること。従来のSNSコマースが「外部ECサイトへの送客」だったのに対し、TikTok Shopは発見・検討・購買をすべてアプリ内の閉じたループで回す。ByteDanceはこれを「ディスカバリーEコマース」と位置付ける。ローンチから3カ月で流通総額(GMV)は約30億円に達し、ローンチ後1年(2025年7月~2026年6月)の市場規模は累計約500億円と予測されている(※1)。2025年11月の月間GMVは推計約36.4億円で、前月比68.4%増(※2)。

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データ活用で深化するUGC×PGCをかけ合わせた統合型コンテンツ・マーケティング戦略

SNSの成熟と生成AIの普及により、UGC(User Generated Content)とPGC(Professional Generated Content)の境界は急速に溶け始めています。企業発のコンテンツは生活者の言葉を取り込み、生活者発の投稿はプロ並みの編集・演出技術を備えるようになりました。さらにアルゴリズム主導のレコメンド環境では、「誰が言ったか」以上に「どの文脈で語られたか」が影響力を左右します。マーケティングにおいて、これまではメディア投資の最適化配分や、トリプルメディアを統合したコミュニケーション戦略の重要性が説かれてきました。しかし今日の環境ではカスタマージャーニーに基づく、PGCとUGCを組み合わせた統合的な“コンテンツ戦略”がより重要視されるようになっています。こうした戦略が実現する背景にあるのは、データ活用の深化です。生活者の意識や行動のデータを統合して分析できる環境を最大限活かした、最先端の統合型マーケティング戦略を考えます。

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