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社会を進化させるコミュニケーションの知恵

6万人の誰もがイノベーションの起点となる電通グループへ─電通 山本敏博氏

  • 山本敏博氏(電通)

広告からマーケティング、そしてビジネス課題の解決へ…。クリエイティビティを生かして、その役割を進化させてきた、日本の広告産業。進化を続ける広告会社には、今後どのような未来が拓けていくのだろうか。

電通 代表取締役社長執行役員 山本敏博(やまもと・としひろ)氏
慶應義塾大学経済学部卒業。1981年電通入社。2009年コミュニケーション・デザイン・センター長、2010年MCプランニング局長兼務、2011年執行役員、2014年取締役執行役員、2016年常務執行役員を経て2017年1月より現職。

フラットなグループ内の関係が新しい結びつきを生み出す

──2018年12月、電通は2020年1月に純粋持株会社体制へ移行する方針を発表しました。移行の目的とは何でしょうか。

移行には3つの目的があります。1つ目は一般的な「持株会社化の目的」と同じです。つまり、経営効率を上げて意思決定をスムーズにし、素早く柔軟に変化へ対応していくためです。

2つ目と3つ目の目的はあまり一般的ではないことかもしれません。電通グループは現在、国内外を合わせると1000社を超える規模にまで拡大し、6万人を超える社員・従業員が仕事をしています。その拡大の中で、株式会社電通(以下「電通」)単体を中心とした従来型のフォーメーションが、グループの実際のあり様から徐々にズレ始めています。

確かに、かつては常に「電通」が起点となって、グループが形成されてきました。しかし2013年3月、英イージス・グループの買収完了で状況は大きく変わり、その時に、「海外ビジネス」は日本の「電通」の出先機関ではなく、独自の機能を追求し進化をしていく自立機関とする、という判断をしたのです。それから約5年(昨年時点)が経過し、電通の海外戦略は日本の「電通」の日本の事業に従属するものではないことをカタチでも示すことが必要な時を迎えました。

実は、海外だけでなく国内の事業においても、同様のことが起きています。かつては「電通」の機能を強化し、より強い布陣をつくるために、国内のグループ会社が形成されてきました。しかし、それぞれの会社が独自の進化を遂げる中、「電通」の機能強化、機能分化ではない、グループの広がりと変革が生じ始めています。

事業会社としての「電通」はピラミッドの頂点ではなく、グループを形成するひとつの会社にすぎない。そう捉え直した方が、「電通」をも含むグループ内の人やアイデアの有機的な結びつきがより促進され、自分たちの可能性を広げることにつながると考えています。これが2つ目の目的です。

3つ目の目的は、2つ目の話と矛盾するように聞こえるかもしれませんが「電通」らしさ、そのユニークネスをグループ全体に広げることです。「電通」だけが電通ではない。海外も国内も、グループ全体を電通にしていきます …

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月刊『宣伝会議』創刊65周年記念号では、広告界が培ってきたコミュニケーションの力が今後、社会の中でいかにして活躍の幅を広げていけるのか、その可能性について広告界のトップランナーの方たちの構想を聞きました。広告という手段を通じ、企業の課題を解決してきた広告界のクリエイティビティは今後、どのように社会の中で貢献の幅を広げていけるのか。広告クリエイティブ産業と、その人財の未来を考えます。

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