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メタバースとマーケティング

メタバースでの広告に求められるのは、リアルより深い「体験」

  • 川本大功氏(KDDI)

KDDIが「バーチャル渋谷」の配信を開始したのは、1度目の緊急事態宣言下のこと。「メタバース」がトレンドワードになる前からバーチャル上でイベントやマーケティング活動を行っていた。これまで数々の企業の施策を見てきた担当者の川本大功氏が、メタバースでの広告展開・マーケティングの可能性を語る。

「バーチャル渋谷」。渋谷の街でできる都市体験の拡張を目的にオープンした。

©KDDI・au 5G/バーチャル渋谷 au 5G ハロウィーンフェス 2021

バーチャル渋谷は、メタバースをするために生まれた空間ではない

KDDIは2020年5月に渋谷区公認の配信プラットフォーム「バーチャル渋谷」を開始した。

「バーチャル渋谷」とは、アーティストのライブやアート展示、イベントなど渋谷らしいコンテンツを発信・体験できることをコンセプトに、リアルな渋谷の街と連携したコンテンツを表現する仮想空間のこと。渋谷という日本の中でもトップクラスに人が集まり、新しいコンテンツや情報が発信される熱量の高い都市でできる体験を、5G回線やXRの力で拡張することを目的としたプラットフォームであり、KDDIでは「都市連動型メタバース」と呼ばれている。

「都市連動型メタバース」の誕生は、同社が2019年ごろから続ける「渋谷エンタメテック推進プロジェクト」に遡る。同プロジェクトは、5Gの利便性やエンタメ的な活用性を発信するプロモーション。その後、プロジェクトの理念に共感した企業が集まり、2020年に「渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト」にリニューアルし、テクノロジーとエンタメの力で渋谷の街を活性化する取り組みを行ってきた。「都市連動型メタバース」もこのプロジェクトの一環で行われているものだ。

「都市連動型メタバース」を担当する同社のビジネスインキュベーション推進部 川本大功氏は「バーチャル渋谷」について、「前提として、メタバースを始めよう思ってスタートしたプロジェクトではない」と話す。

「2020年3月に、Netflixで配信される『攻殻機動隊SAC_2045』というコンテンツのプロモーションを、渋谷で5Gを使って実施しようと考えていました。しかし、その矢先にやってきたのがコロナ。渋谷に人が出てくることすら難しい状況になったとき、生まれたのが“誰かと渋谷という空間を共有する”というアイデアでした。3月下旬から企画を始め、約2カ月後の5月に『バーチャル渋谷』をリリースしました。つまり、最初から“メタバースをつくる”と考えていたわけではなく、“渋谷という街の体験を拡張する”という活動のなかで、自然と『渋谷区公認バーチャル渋谷』というプラットフォームが生まれたのです」(川本氏)。

「都市連動型メタバース」を支えるパートナー企業は...

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デジタル化の進展により、企業と消費者の間の接点は拡大を続けてきました。では昨今、世界的に注目される「メタバース」は、従来のオンライン上の顧客接点のひとつとして捉えるべきものなのでしょうか。それとも、これまでとは違う価値や活用法が見出せるものなのでしょうか。もうひとつの世界において、企業は生活者にどのような価値を提供し、コミュニケーション接点としてだけでなく、新たなビジネスをも創造していけるのでしょうか。国内の最先端の事例を通じて、考察していきます。

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