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マーケティング活動 投資配分の最適化

常に話題を生み出し続ける『あの』組織の判断力

変動の大きい現代、社会の状況に応じて話題性を生み出すには、どのような判断がなされているのか。近畿大学で経営戦略本部長を務める世耕石弘氏と、スマイルズ 取締役兼クリエイティブ本部本部長の野崎 亙氏に聞いた。

素早い判断で多数の露出 世間で話題となった、あの施策

──2人の共通点は、施策の意思決定の早さだと思います。このスピード感がコロナ禍という想定外の事態において、機能したそうですね。

野崎:スマイルズの場合は、飲食やリテールビジネスが中心なので、3月末頃から売上が20%ほどになりました。

そんな中で各ブランドが何をしていくか話し合い、Soup Stock Tokyo(スープストックトーキョー)臨時休業、全従業員の給与100%補償を4月上旬に発信しました。飲食業界ではかなり早かったと思います。

また、お客さまに向けてはファミリー割引として「中学生以下のお子さま半額」、レシピ本一部無料公開、レトルト商品新開発などを行いました。

世耕:18歳人口が減少している中、地名度アップと過去のブランドイメージをぶっ壊していくことが近畿大学のコミュニケーション戦略。大阪という土地柄からして、京都や神戸のお洒落なイメージに太刀打ちできないので、逆に「チャレンジ精神」「改革力が高い」をという点を意識し、キャラクターをつくってきました。

コロナ禍では入学式、卒業式も行えない。そんな中、大学のオフィシャルサイトを変えようと決断しました。閉鎖された正門に、警備員をあえて深刻な雰囲気で立たせて撮影し、「新型コロナウイルス感染症拡大に対する本学園の学生支援策ならびに取り組みについて」というメッセージを入れて掲出。それが「コロナ禍における大学の取り組み」として『東洋経済』の誌面に掲載されました。

──近畿大学はサイバー卒業式も話題になりましたよね。

世耕:今春は日本中の大学が卒・入学式を中止されているわけですが、近畿大学が中止を一番に発表したらインパクトあるだろうなと、マーケターとしての視点で判断し、他大学に先駆けて告知しました。

加えて、いつも卒業式に使用する大ホールで正装した総長から卒業証書を授与される総代の姿を動画で撮影。具体的には総代の学生の頭にハンディカメラを設置し「総代視点カメラ、自分が授与されているつもりでご覧ください」とテロップを入れて配信しました。同時に、卒業生の中からYouTuberとインスタグラマーの学生を起用し、「サイバー卒業式」スタジオトークを生放送で配信。こちらはテレビでも取り上げていただきました。

野崎:早めに決断し、やるんだったら...

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メディアも手法も多様化し、マーケティング活動の打ち手は増える一方です。広告とPR、デジタルとアナログ、メディア投資とコンテンツ制作投資といった打ち手の注力のバランスをどう取るか? あるいはブランディングと販促、プロダクトブランドとコーポレートブランドなど、マーケティング活動のなかで重視する目的をどこに設定するか?など前例のない意思決定を多くのマーケティング担当者が迫られています。特にコロナ禍で消費者行動が変化をしていると言われるいま、その意思決定はさらに難易度を増しています。組織や体制の進化を進めている企業、新しい施策にチャレンジした企業では、難しい意思決定をどのような判断の指針をもって進めているのでしょうか。第一線で活躍する実務家の皆さんに「判断の指針」を聞きます。

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