生成AIは、デザインの世界に新たな可能性をもたらしている。Takramデザインエンジニアの櫻井稔氏は、AIと人間の役割をどう結び付けるかが、これからのデザインに求められる重要な視点だと説く。

Takram
デザインエンジニア
櫻井 稔 氏
2014年東京藝術大学美術研究科デザイン専攻博士後期課程修了。同年Takramに参加。グッドデザイン金賞など受賞多数。著書に『データとデザイン』がある。2007年未踏創造事業スーパークリエータ認定。ビッグデータの可視化から、UI/UXデザイン、サービスデザインまで幅広く取り組んでいる。
デザインツールとしては過渡期 生成AIは「無限ガチャ」である
UberやTikTok、YouTubeなど、人々の生活において“データ”を活用したサービスは身近なものになりました。これまで専門家だけが扱っていたデータが、今やあらゆるビジネスに取り込まれています。生成AIについても同様で、現在、さまざまな場面で社会実装が進んでいます。デザイン・イノベーション・ファームであるTakramでも「生活の中にAIがどのように組み込まれていくか」をテーマに、サービスやプロダクトをデザインしています。
普段使用しているAIツールには、ChatGPT...