広告や販促など、マーケティング領域への投資は年々多様化し、成果の可視化と予算最適化の必要性が高まっている。日本コカ・コーラでは、こうした変化に対応すべく、メディア投資の成果を定量的に把握し、意思決定の精度を高める仕組みを構築している。同社の取り組みについて、同社マーケティング本部シニアディレクターの池田哲也氏に話を聞いた。
統合型メディア戦略を導入し、複雑化したメディア環境に対応
―日本コカ・コーラのマーケティング投資、広告メディア投資の最適化に向けた、現在の方針を教えてください。
日本コカ・コーラでは、次の3つの主要な方向性を持っています。まずひとつ目は「データドリブンマーケティングの強化」です。DXが進む現代においては、データの精密な分析と活用が不可欠であり、当社では消費者行動データ、購買データ、そしてソーシャルメディアからのインサイトを解析して、マーケティングチャネルごとの効果を最大化。データとAI技術の活用により、投資のROIを高め、マーケティング施策の効果を向上させています。
2つ目は、「デジタルメディアへの投資増加に対するアカウンタビリティの強化」です。投資の増加に伴い、ROIの明確化が課題となるなかで、効果測定と継続的なパフォーマンスレビューに取り組んでいます。メディアの新旧を問わず、広告...