メディア環境が大きく変化するなか、広告・コミュニケーションは大きな転換点を迎えていました。そんな折に起きたのが、新型コロナウイルス感染症の流行。人々の意識や行動が大きく変わり、また非接触のコミュニケーションの拡大で社会全体のデジタル化が大きく推進されようとしています。
この状況でいま、企業のマーケティング・コミュニケーション活動を牽引する宣伝部長は何を考え、これからの戦略をどう組み立てようとしているのでしょうか。そして、いまこの環境でコミュニケーションにできることとは何なのでしょうか。105社の宣伝部長への匿名アンケート、ならびに38社の宣伝部長の実名コメントから、変革期の「ブランド&メディア戦略」を読み解きます。
宣伝部門の今年度の戦略・方針や注力したい施策・領域などについて聞いたアンケートの回答を一覧で紹介する。回答項目は、【1】部門人数・平均所属年数、【2】部門の管轄業務、【3】今年度の広告宣伝の戦略・方針、【4】今年度、注力したい施策・領域、【5】注目の話題・手法、【6】広告宣伝業務の魅力や価値を感じていること。
21 東京ガス

広報部
広告担当部長
守屋 泰宏(もりや・やすひろ)
1992年入社。地域拠点の営業企画、本社人事部、支社再編・LPG事業企画、家庭用商品流通部門を経て、2019年4月より現職。
部門人数と平均所属年数 | |
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部門人数 | 4人 |
平均所属年数 | 約1.5年 |
今年度の動き
今年度の広告宣伝の戦略方針
エネルギー自由化時代の企業ブランディングとして、ベースとなる当社のブランド価値の訴求に加え、当社グループの提供価値を分かりやすく社会やステークホルダーに伝えていく。
今年度、注力したい施策・領域
● 企業のブランド価値を向上させること
● 営業(販売・店頭)部門との連携
● メディアの効率的なプランニング・バイイング
注目の話題・手法
● 顧客体験(CX)
● アドフラウド、ブランド棄損などのデジタル広告の問題への対応
● インフルエンサーマーケティング
広告宣伝業務の魅力や価値を感じていること
お客さまから信頼され、選択され続けるために、マス媒体の取組みに加えて、常に最新の宣伝広告の取組みの検討・推進により、企業ブランド価値の維持・向上をさせていく。
22 東京個別指導学院

マーケティング部
部長
早川 剛司(はやかわ・こうじ)
1995年ベネッセに入社。DM/Webマーケ中心に従事。2012年グループ会社の東京個別指導学院へ出向し、2015年転籍。グループマーケティング推進部長、現在はマーケティング部長として、ブランディング~広告宣伝領域の統括。
部門人数と平均所属年数 | |
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部門人数 | 13人 |
平均所属年数 | 約6年 |
今年度の動き
今年度の広告宣伝の戦略方針
コロナ禍の現状も受けて用意した「オンライン個別指導」「AI指導」を新たな付加価値としてONさせることで、より強固な価値提供を伝える。
今年度、注力したい施策・領域
● 新規見込み客の発掘(リードジェネレーション)
● 広告会社、制作会社、クリエイターとの連携
● 部門内の人材育成
注目の話題・手法
● カスタマージャーニー
● 動画の活用
● OMO(Online Merges Offline)
広告宣伝業務の魅力や価値を感じていること
外部パートナー企業も含めた「共創」の力・姿勢で、成果を生み出せる仕事であることが魅力的です。
23 日清オイリオグループ

コーポレートコミュニケーション部
部長
石橋 功太郎(いしばし・こうたろう)
1985年入社。東京支店配属。1996年京都営業所所長、2002年家庭用事業部リーダー、2006年業務用事業部リーダー、2007年同部マネジャー、2009年業務用広域流通部長 兼 東京支店次長を経て、2015年4月より現職。
部門人数と平均所属年数 | |
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部門人数 | 12人 |
平均所属年数 | 約4年 |
今年度の動き
今年度の広告宣伝の戦略方針
生活行動・購買導線にもっと寄り添ったコミュニケーションを推進する。情報更新頻度のアップ、有効なメディア選択と活用の検証、そして発信内容の魅力化、最適化に務めていく。
今年度、注力したい施策・領域
● 企業のブランド価値を向上させること
● 新規見込み客の発掘(リードジェネレーション)
● データの活用
注目の話題・手法
● カスタマージャーニー
● 人工知能(AI)
● ジオターゲティング
広告宣伝業務の魅力や価値を感じていること
マーケティング活動とはトライと検証を休まず前に進める活動。当社の食文化への貢献について、ご好評とともに金額も伴って手応えを実感できると大いにやりがいに繋がります。