新たな生活習慣をつくる マーケティング戦略

公開日:2026年9月10日

  • 川口篤氏(カバヤ食品)、松村育俊氏(出前館)

成熟市場において、さらなる事業成長を目指すには、既存商品であっても利用シーンを拡大すべく、生活者に新しい習慣を根付かせていく働きかけが必要になっていきます。顧客からの共感を得やすい形で、新たな生活習慣を提案する企業は、どのような考えでマーケティングを行っているのでしょうか。カバヤ食品の川口篤氏と出前館の松村育俊氏が対談しました。

ブランドの意味付けを刷新し生活動線に強く組み込む

――マーケティング戦略において、生活者の「習慣をつくること」を意識していますか。

川口:カバヤ食品では、ブランド企画部がブランドの成長戦略策定から、企画開発、関連部署と連携したコミュニケーションまで一貫して携わっています。ここで重視しているのは「おいしさだけではない価値」の創出と、「生活習慣」に根ざしたファンベースの構築です。

かつて当社は、「トレンド×アイデア」で新商品をたくさん生み出していた時期もありましたが、スペックだけで戦おうとすると、どうしても同質化し、価格競争に陥りがちでした。そこで現在は、強いブランドを創出するために、生活者の「習慣」として定着するような「なくてはならないもの」をつくろう、という思想のもと、活動しています。その意味で、習慣化は私たちがマーケティング戦略において重視しているテーマです。

カバヤ食品
ブランドマーケティング本部
ブランド企画部
部長
川口篤氏

松村:私たち出前館が事業を展開するフードデリバリー市場は、外出が制限されたコロナ禍を機に成長を遂げました。しかし、現在の市場は横ばい。成長を阻害している大きな要因は、イートインと比較したときの「価格の高さ」にあると考えて...

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